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2026年4月5日

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シナリオ型チャットボットとは:仕組みとできること・できないこと

チャットボットの導入を検討し始めたとき、「シナリオ型」と「AI型(生成AI型)」という言葉が出てきて、何が違うのかよく分からないまま選択を迫られる、という場面はよくあります。両者は仕組みが根本的に異なり、得意な場面も苦手な場面も大きく違います。まずはシナリオ型から整理します。

選択肢を選んで進む「フローチャート型」の回答方式

シナリオ型チャットボットは、事前に設計されたフローチャートに従って会話を進める仕組みです。ユーザーがボタンをタップするたびに次の選択肢が表示され、枝分かれを繰り返しながら最終的な答えにたどり着く構造です。

たとえばホームページに設置したチャットボットが最初に「営業時間を知りたい」「料金を確認したい」「担当者に連絡したい」の3つを提示し、「料金を確認したい」を選ぶと「プランAについて」「プランBについて」という次の選択肢が出てくる、という流れです。ユーザーが自由に文章を入力する必要がなく、タップだけで完結できる点がシナリオ型の特徴です。

シナリオ型のメリット

導入コストが低い。月額1万円前後から使えるサービスも多く、初期費用がかからないプランも存在します。AI型に比べてランニングコストを大幅に抑えられるため、まずは試したいという企業にとって始めやすい選択肢です。

AIの学習データが不要なため、立ち上げが早い。既存のFAQやQ&Aがあれば、それをもとにシナリオを設計するだけで稼働できます。専門的なIT知識がなくてもノーコードツールで設定できる製品も増えています。

回答の内容をコントロールしやすい。「このボタンを押したらこの回答が出る」という挙動が明確なため、誤った情報を伝えるリスクを最小化できます。案内の経路や文言を完全に統制したい場合に向いています。

シナリオ型の限界:想定外の質問に答えられない

最大の弱点は、シナリオに存在しない質問には一切答えられないことです。

「最小ロットで発注した場合の納期は?」「先日注文した商品の仕様を変更できますか?」といった、選択肢に含まれない質問が来た瞬間に「担当者にお問い合わせください」という定型文しか返せなくなります。ユーザーはチャットボットで自己解決しようとしたのに結局有人対応に誘導されるため、「このチャットボット、使えない」という印象を持たれがちです。

もう一つの問題は、シナリオのメンテナンスに継続的な工数がかかる点です。商品ラインナップが変わるたび、料金が改定されるたびに、既存のシナリオを修正しなければなりません。ビジネスの変化が速い企業では、修正が追いつかずにシナリオが実態と乖離したまま動き続けるケースも起きます。

こうしたシナリオ型の限界が実際の導入失敗にどうつながるかについては、参考はこちら:https://shiritai-chat.com/column/chatbot-failure-cases で詳しく解説しています。

AI型(生成AI型)チャットボットとは:仕組みと従来AIとの違い

「AI型」とひとくちに言っても、数年前までの「AI型(機械学習型)」と、近年急速に普及している「生成AI型」では仕組みが根本的に異なります。この違いを押さえないと、選択判断を誤る可能性があります。

従来のAI型と生成AI型:「探す」から「生成する」へ

従来のAI型(機械学習型)は、大量の質問と回答のペアをあらかじめ登録し、ユーザーが入力した文章と最も近い質問を機械学習で探し出して対応する回答を返す仕組みです。「辞書型」とも呼ばれます。シナリオ型と違って自由な文章入力に対応できますが、登録されていない質問には答えられず、質問と回答のペアを大量に用意して学習させる初期準備と、継続的な精度改善のメンテナンスが必要です。

生成AI型(GPT等の大規模言語モデルを活用したタイプ)は、あらかじめ自社の商品情報・FAQ・業務ルールなどをまとめた「データベース」を持たせ、ユーザーの質問に応じてAIがその都度、データベースの情報を参照しながら回答を文章として生成します。質問と回答のペアを大量に登録するのではなく、「このデータを知っているAI」として機能させる点が従来型との本質的な違いです。

商品カタログや仕様書、価格表といった既存の情報をドキュメントとしてまとめてインプットするだけで動き始めるため、従来のAI型に比べて初期準備が大幅に軽くなっています。また、情報を更新したい場合もデータベース側を書き直すだけで回答に反映されます。

生成AI型のメリット

想定外の質問にも対応できる。「〇〇と△△を比べた場合どちらが良いですか?」「〇〇のオプションをつけた場合の合計金額はいくらになりますか?」といった、複合的・計算が必要な質問でも、データベースの情報を組み合わせてその場で回答を生成します。シナリオに書いていなかった質問パターンに柔軟に対応できる点は、シナリオ型との最大の差です。

テキスト回答に限らない点も、生成AI型の強みです。画像・動画・PDFリンク・地図など多様な形式を組み合わせることで、文章だけでは伝わりにくい商品スペックや操作手順を直感的に届けられます。製品カタログを見ながら説明するような体験を、チャットボット上で再現できます。

「情報を更新したらシナリオも直す」という作業から解放される点も見逃せません。生成AI型はデータベース側を書き換えれば回答に自動反映されるため、料金改定・新商品追加・サービス変更があっても、シナリオを一から修正する必要がありません。ビジネスの変化が速い現場ほど、この差が積み重なっていきます。

生成AI型の注意点

AIが生成する回答である以上、100%の正確性を保証することは難しいです。特定の商品に特化したデータベースを持たせることで精度を高めることはできますが、複雑な事例や例外的な質問ではAIが誤った情報を返す可能性もあります。そのため、AI対応で解決できない場合に担当者への切り替えができる「ハイブリッド対応」の仕組みとセットで導入することが現場での取りこぼしを防ぐ上で重要です。

シナリオ型 vs AI型(生成AI型)を5軸で比較する

両者の違いを整理するために、実務上で判断を分ける5つの軸で比較します。

比較軸

シナリオ型

生成AI型

想定外の質問への対応

✕ シナリオ外は回答不可

○ データベース内で柔軟に対応

初期準備の手間

△ シナリオの設計・構築が必要

○ 商品情報・FAQをまとめるだけ

メンテナンスコスト

✕ 変更のたびにシナリオ修正が必要

○ データベース更新で回答に反映

回答のコントロール性

○ 高い(設計通りに動く)

△ AIが生成するため完全な制御は困難

導入費用

○ 安価(月1万円〜)

△ 中〜高価(機能・規模による)

この表を見ると、シナリオ型は「コストを抑えつつ、決まった経路での案内を確実にしたい」という場合に強みがあり、生成AI型は「多様な質問への対応力と運用効率」を優先する場合に向いていることが分かります。どちらが絶対的に優れているわけではなく、自社の状況に合った選択が重要です。

「シナリオ型でいい」が通じなくなる3つのサイン

現在シナリオ型のチャットボットを使っていて、以下のような状況が起きていないか確認してください。これらは、シナリオ型が現場に合わなくなっているサインです。

「それについてはお答えできません」が増えている

チャットボットが回答を返せずに終了するケースが増えている場合、シナリオが顧客の実際の質問をカバーしきれていないサインです。導入当初は問い合わせの80%をカバーできていたとしても、商品が増えたりサービス内容が変わったりするにつれて、シナリオが実態とズレてきます。その結果「チャットボットで聞いたけど分からなかったので電話した」という顧客体験が積み重なり、チャットボット自体が使われなくなっていきます。

シナリオのメンテナンスに追われている

「チャットボットの修正作業に毎週数時間を取られている」という状況であれば、業務効率化のために入れたツールが逆に工数を生んでいます。シナリオ型は一度設計したら完成ではなく、ビジネスの変化に合わせて継続的な修正が必要です。担当者が変わったタイミングやメンテナンスが後回しになった時期に、シナリオが古いまま動き続けて誤った情報を案内してしまうリスクもあります。

顧客がチャットボットを使わず直接電話してくる

チャットボットを設置したのに問い合わせ電話の件数が変わらない、あるいは「チャットボットで聞いたら分からなかった」というフィードバックが来ている場合、顧客がチャットボットを信頼していない、または使い勝手が悪いと感じているサインです。シナリオ型の選択式UIは、顧客が知りたい情報のカテゴリをあらかじめ把握していないと迷子になりやすく、複数回クリックを繰り返した末に「担当者に聞く」に至るルートが多いと顧客の離脱につながります。

チャットボット導入の費用対効果の試算方法については、参考はこちら:https://shiritai-chat.com/column/chatbot-roi-cost-effectiveness で詳しく解説しています。

どちらを選ぶべきか:用途別の判断フロー

理屈の話より、「うちの場合はどちら?」という判断の拠り所を整理します。

シナリオ型が向いているケース

問い合わせの種類がほぼ固定されている場合はシナリオ型で十分です。ECサイトの発送状況・返品・ログイン問題のように、来る質問のパターンが8〜10種類程度に収まるケースは、シナリオで全網羅しやすいです。また、「最終的に問い合わせフォームへ誘導する」「特定のページへ案内する」といった、チャットボットに果たしてほしい役割が明確に決まっているケースも、シナリオ型の制御性が活きます。「チャットボットに回答させる」より「案内させる」用途と理解すると判断しやすいです。

生成AI型が向いているケース

商品・サービスの種類が多く、質問の幅が広い場合は生成AI型が向いています。製造業の製品仕様・受注条件の問い合わせ、医療機関の診療科・予約案内、インフルエンサーマッチングサービスのアカウント操作に関する質問など、「来る質問を事前に全列挙できない」領域では、シナリオ型のカバー率に限界が来ます。また、現在すでにシナリオ型を使っていてメンテナンスが重荷になっている、24時間対応で問い合わせをできるだけ自動完結させたい、という場合も生成AI型への移行が効果的です。

「商品データベース×生成AI」という第三の選択肢

シナリオ型と生成AI型の違いを整理すると、多くの企業が求めているのは「自社商品の情報に特化しつつ、想定外の質問にも柔軟に答えてくれる」という組み合わせです。汎用的な生成AIを入れただけでは自社商品の情報が不足し、シナリオ型では質問の幅に対応しきれない。その間を埋める設計として注目されているのが、自社商品データベースを核として生成AIが回答するアーキテクチャです。

AIに世の中全般の知識を持たせるのではなく、自社の商品情報・料金体系・FAQをデータベースとして構築し、そのデータベースの範囲内でAIがリアルタイムに回答を生成します。自社商品についての「想定外の質問」にも答えられ、かつ汎用AIのように無関係な話に脱線するリスクを低減できます。

SHIRITAI(シリタイ)はこのアプローチを採用したAIチャットボットです。自社専用の商品データベースを構築することで、ユーザーの入力内容に対してリアルタイムに回答を生成します。テキスト回答だけでなく、画像・動画・地図・PDFなど多様な形式での出力にも対応しており、商品説明・料金計算・問い合わせ誘導・PR目的など幅広い用途で活用できます。AI対応で解決できない複雑なケースのために、「担当者に聞く」ボタンで有人対応に切り替えるハイブリッド機能も標準搭載しており、完全自動化ではなくAIと人の分担という設計が、現場での取りこぼしを防ぎます。

まとめ:種類選びより「目的の明確化」が先

シナリオ型とAI型(生成AI型)のどちらが優れているかは、一概には言えません。問い合わせの種類が限定的でコストを抑えたい場合はシナリオ型が合理的です。多様な質問への対応力やメンテナンス効率を重視するなら生成AI型が適しています。

ただし、多くの企業が選択で迷う根本の原因は「何のためにチャットボットを使うのか」が曖昧なまま製品比較に入ることです。カスタマーサポートの電話件数を減らしたいのか、営業時間外の取りこぼしを防ぎたいのか、顧客の自己解決率を上げてコストを削減したいのか。その目的によって、必要な機能と向いている種類が変わります。

まず目的を定め、次に現場の課題(問い合わせの種類・量・複雑さ)を整理する。その二つが揃ってから、シナリオ型か生成AI型かを比較することで、「導入したけど思っていたものと違った」という結果を防げます。

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