活用方法 2026.05.14

会話ログとは?チャットボットの記録から「お客さまの本音」を見つける読み方と活かし方

会話ログとは?チャットボットの記録から「お客さまの本音」を見つける読み方と活かし方

会話ログとは、チャットボットとお客さまのやり取りが、打ち込まれた文章のまま1件ずつ残っている記録のことです。いつ、どのページで、どんな言葉で聞かれたのかまで残るので、対応の記録であると同時に、サイトのどこが伝わっていないかを教えてくれる材料にもなります。

呼び方は場面によって少し違い、「対話ログ」「チャットログ」と言われることもあります。この記事ではまとめて会話ログと呼び、1件の記録に何が入っているのか、月に30分で何を見ればいいのか、答えられなかった質問をどう片付けるのかまでを順にたどります。

チャットボットは「入れて終わり」がいちばんもったいない

チャットボットを導入して数ヶ月。「動いてはいるが、成果が出ているのかよくわからない」という状態になっていないでしょうか。じつは、導入済みの会社の多くが、いちばん価値のある資産を眺めもせずに放置しています。会話の記録(ログ)です。

チャットボットには、お客さまが「自分の言葉で」入力した質問がすべて残ります。電話と違って記録に手間がかからず、アンケートと違って建前が入りません。お客さまの本音が、毎日勝手にたまっていく仕組みなのです。使わない手はありません。

会話ログとは何か

会話ログとは、お客さまや社員とのやり取りが、そのままの言葉で残った記録のことです。「対話ログ」「チャットログ」と呼ばれることもありますが、指しているものはほぼ同じです。集計されたグラフや件数ではなく、生の文章が1件ずつ並んでいるところが特徴になります。

集計された数字は「今月は120件の問い合わせがありました」までしか教えてくれません。一方で会話ログには、「駐車場ってありますか?」「土曜も開いてる?」といった、実際に打ち込まれた言葉が残ります。数字は状況を教えてくれますが、次の一手を教えてくれるのは言葉のほうです。

「対話ログ」「チャットログ」との呼び分け

同じものを指しているのに、呼び方が揃っていないことがあります。社内で話が噛み合わないときは、たいていこのあたりです。

呼び方 よく使われる場面 指しているもの
会話ログ チャットボットの管理画面、運用の打ち合わせ 質問と回答がひと続きで残った記録。この記事で扱うもの
対話ログ AIや音声の分野。研究寄りの資料 ほぼ同じ。人と機械のやり取り全般を指すことが多い
チャットログ 社内チャット、担当者が入るチャット対応 人どうしのやり取りまで含めた記録
通話ログ 電話対応の現場 発着信の記録。中身は録音かメモを見ないと分からない
アクセスログ サイトの解析 どのページが見られたかの記録。何を聞かれたかは残らない

混ざりやすいのは下の2つです。アクセスログはどこを見たかまでしか分からず、通話ログは中身を聞き直す手間がかかります。何を聞かれたかが、そのままの言葉で残っているという一点が、会話ログを見る値打ちだと思います。

「ログ分析」という言い方もされますが、やることは難しくありません。記録を上から読んで、答えられていない質問を拾い、次の1か月で直す1か所を決める。この記事で扱うのも、そこまでです。

1件の記録に、何が入っているか

ひと口に記録といっても、中身が揃っていなければ読めません。最低限そろっていてほしいのは、次の5つです。

会話ログ1件に残るもの

項目 入っている内容 これがあると何がわかるか
いつ 日付と時刻 営業時間外にどれだけ来ているか。夜間・休日の取りこぼしの量
どのページから チャットが開かれたページ どのページの説明が足りていないか
聞かれた言葉 入力された質問文そのまま お客さまがどんな言い回しで聞くか。サイトの言葉とのずれ
返した答え チャットボットの回答文 答えられたのか、はぐらかしたのか
人に代わったか 担当者に引き継いだかどうか AIに任せる線引きが合っているか

特に見落とされがちなのが「どのページから」です。同じ「料金はいくら?」という質問でも、料金ページで聞かれているのか、商品ページで聞かれているのかで、直すべき場所が変わります。前者ならページの説明が伝わっていない、後者なら商品ページから料金への案内が足りない、という具合です。

記録が生まれる場所によって、性質が違う

会話ログという言葉は、いくつかの違う場面で使われます。どれも「やり取りの記録」ではあるのですが、集まりやすさも、読みやすさもかなり違います。

会話ログが生まれる4つの場所

生まれる場所 記録のされ方 読むときの手間
サイトのチャットボット 質問も回答も文字のまま自動で残る いちばん軽い。開けばすぐ読める
担当者のチャット対応 やり取り全体が残る 会話が長く、読むのに時間がかかる
電話 録音か、担当者の手入力のメモ 重い。書き起こすか、聞き直す必要がある
社内の問い合わせ チャットやメールに散らばる 集める作業から始まる

この表からわかるのは、チャットボットの記録がいちばん手をかけずに読めるということです。電話中心の会社が「お客さまの声を集めよう」とすると、まず録音を聞き直す時間から確保しなければなりません。チャットボットを置くと、その手間なしで同じ性質の情報がたまりはじめます。分析のためにボットを入れる会社はさすがに少ないでしょうが、副産物としてはかなり大きいところです。

社内の問い合わせも同じ構図です。総務や情シスに毎日届く「経費の締め日っていつでしたっけ」の類は、チャットやメールに散らばったままだと集計できません。社内向けの窓口を1つにまとめる考え方は、社内FAQをAIチャットボットで自動化する総務・人事の社内問い合わせを減らすで扱っています。

どれくらいの期間、残しておけばいいか

「全部を永久に取っておくべきか」と聞かれることがありますが、そこまでする必要はないはずです。改善のために読むのであれば、直近3ヶ月ぶんが読める状態になっていれば足ります。季節で質問が変わる商売なら、前年の同じ月と見比べられると、なお良いというくらいです。

むしろ大事なのは期間より頻度で、半年ぶんをまとめて読もうとすると、たいてい読まずに終わります。後述しますが、月に一度、直近の分だけ見るほうが続きます。

会話ログは、どこで開いて、どう取り出すか

記録が残っていることと、読める状態にあることは別の話です。実際につまずくのは中身の理解ではなく、どの画面を開けばいいのか、必要な分だけをどう絞るのか、社内に渡すときにどう出すのか、という手順のところではないでしょうか。

読み返す画面と、集計を見る画面は別にある

管理画面で記録を扱う場所は、たいてい2つに分かれます。1件ずつのやり取りをそのまま読み返す画面と、件数や傾向を集計して見る画面。SHIRITAIでは前者が利用履歴、後者がアナリティクスにあたります。探し方も別で、読み返す側には検索と絞り込みが、集計側には指標が置かれています。質問内容での検索は会話全体が対象になるため、途中に一度出てきただけの言葉からでも、その会話にたどり着けるはずです。

絞り込みで、読む量を先に減らす

1か月ぶんをすべて読もうとすると、たいてい途中で止まります。開いたらまず絞る、という順番にしておくほうが続くと思います。

絞り込む手がかり こういうときに使う
先月ぶんだけに切って読む。前の月と、聞かれ方が変わったかを見る
高評価・低評価 低評価がついた会話だけを開く。直す場所までの距離がいちばん短い
経由(どこから来た会話か) サイトに埋め込んだチャット、公開ページ、LINEなどを分けて見る。入口が違うと、同じ用件でも聞かれ方が変わる
質問内容の検索 「送料」のように語を決めて追う。会話の途中に出てきただけの言葉でも引っかかる

書き出すときに、先に決めておくこと

読んで直すだけなら、画面の中で完結します。ただ、会議で配りたい、他の部署にも見てほしい、という理由でファイルにする場面は出てくると思います。利用履歴では、絞り込んだ状態のままダウンロードを押すと、CSVで書き出せます。表計算ソフトでそのまま開ける形なので、社内資料に貼るのも手間はかかりません。

気をつけたいのは、ファイルにした時点で、画面で見ていたときの前提が外れることです。管理画面の中にあるうちは、ログインできる人しか読めません。いったん配ったファイルは回収できませんし、コピーも増えていきます。伏せる(マスキングする)のは配る前に、いつ消すかもそのときに決めておく。誰が読める状態にしておくかという話は後の節でまとめて触れますが、いちばん効いてくるのは書き出す場面です。

もう一点、どこまでさかのぼれるかという保存期間には、ツールや契約しているプランごとに上限があります。先に触れたとおり、読むために要るのは直近3ヶ月ぶんですが、上限を超えた分は画面から見えなくなります。手元に残しておきたい月があるなら、見えなくなる前に書き出しておくほうが安全でしょう。

会話の記録からわかる、3つのこと

会話の記録からわかる3つのこと:よく聞かれる質問、答えられなかった質問、関心の傾向

① よく聞かれる質問

「営業時間」「料金」「使い方」。上位に並ぶ質問は、お客さまがサイトを見ても分からなかったことのリストでもあります。チャットボットで答えるのはもちろん、サイト側の説明を直すヒントにもなります。「料金の質問がいちばん多いなら、料金ページが分かりにくいのかもしれない」という具合です。

よく聞かれる質問が固まってきたら、その答えをFAQページに書き出しておく手もあります。ただ、FAQページは作った側が思うほど読まれないので、順番としてはチャットボットで答えられるようにするほうが先かもしれません。この使い分けはFAQページとチャットボットの使い分けで整理しています。

② 答えられなかった質問

ボットが答えられなかった質問は、まだ教えていない情報のリストです。言い換えると「次に何をデータベースに足せばいいか」が、優先順位つきでそのまま並んでいます。改善のネタ探しに悩む必要はなく、ここを上から順に埋めていくだけです。

③ 関心の傾向

「先月から、この商品の質問が急に増えた」「メンズ向けの問い合わせが想定より多い」。質問の量の変化は、需要の変化です。広告や商品企画の判断材料として、アンケートよりも早く、しかも正直な形であらわれます。

ここで見つかるのは、社内の想定と現実のずれであることが少なくありません。売りたい商品と、聞かれている商品が違う。押し出している強みと、気にされている点が違う。耳の痛い話ではありますが、広告費を使う前に気づけるなら安いものだと思います。

関心の傾向をサイトの文言に反映させていく進め方は、何が聞かれているかを知って、サイトを直したいにも整理してあります。

月に30分、何をどう見るか

記録は見るだけでは何も変わりません。かといって、毎週レポートを作るような運用は続かないはずです。現実的な線として、月に一度30分の作業に落とし込みます。

月30分でやること(5つの手順)

手順1:答えられなかった質問を、上から10件だけ開く

全部を見ようとしないのがコツです。件数が多い月でも、上から10件で十分に元は取れます。残りは翌月に回してかまいません。

手順2:3つに仕分ける

開いた10件を、次の3つに分けます。この仕分けが、そのまま作業の中身になります。

答えられなかった質問の3つの片付け方

仕分け どんな質問か やること
情報を足す まだ教えていないことを聞かれた(駐車場、支払い方法、対応エリアなど) 答えを書いてデータベースに登録する
言い回しを直す 教えてあるのに拾えていない(「送料」で登録、「配送料」で聞かれた) 同じ意味の言い方を登録に足す
人に渡す その場で決められない相談(値引き、個別の条件、苦情) 担当者へつなぐ導線を用意する

2つ目の「言い回しを直す」は見落とされがちですが、意外と数が出ます。社内では「初期設定」と呼んでいるものを、お客さまは「最初のセットアップ」と書く。この手のずれは、記録を読むまで気づけません。回答の精度を上げる打ち手としては、新しい情報を足すより効くこともあります。詳しくはチャットボットの回答精度を上げる方法にまとめました。

手順3:答えを書いて登録する

1件あたり5分もかかりません。長文にする必要はなく、聞かれたことに素直に答える2〜3文で足ります。

手順4:サイト側も1か所だけ直す

チャットボットで答えられるようにするのと同時に、そもそも聞かれずに済む状態を目指します。「駐車場」の質問が多いなら、アクセスページに駐車場の記載を足す。ボットに答えさせるだけだと、質問の総量は減りません。

手順5:翌月、効いたか確かめる

先月足した10件について、同じ質問が減っているかを見ます。減っていれば、その調子で続ける。減っていなければ、登録した答えが的外れだったか、お客さまの言い回しと合っていないかのどちらかです。

シリタイ

最初の1ヶ月は「答えられなかった質問」だけ見れば十分です。全部を分析しようとすると続きません。小さく、確実に、毎月回すことがいちばんの近道です。

記録を成果に変える、4つのサイクル

手順を通しで見ると、次の輪をぐるぐる回していることになります。

記録を活かす改善のサイクル:記録される、傾向を見る、情報を補う、精度が上がる

RAG型(あらかじめ登録した自社の情報を検索して、その中身をもとに答える方式)のチャットボットは、参照するデータの質がそのまま回答の質になるので、この地道な補充がいちばん効きます。仕組みの詳細はRAGチャットボットとは?非エンジニアでもわかる仕組みと、中小企業での現実的な活用法をご覧ください。

SHIRITAIの画面で見る:記録から改善までの一周

ここまでの流れを、実際の画面で追ってみます。AIチャットボットの SHIRITAI(シリタイ)では、記録を見る、答えを足す、人に代わる、こちらから声をかける、までが同じ管理画面のなかにあります。別のツールを契約したり、データを書き出して集計したりする必要はありません。

1. 記録:来た質問が、そのまま並んでいる

利用履歴の画面には、「費用はいくら?」のように実際に届いた言葉が、来た順に並びます。利用回数もそのまま出るので、「今月は何を、どれくらい聞かれたか」がひと目でわかります。この記事の主役である会話ログは、まさにこの一覧のことです。

SHIRITAIの利用履歴画面。実際に来た質問(費用はいくら? など)と利用回数180回が時系列で残る

やることは、この一覧を上から眺めるだけです。答えられていない質問を見つけたら、次の手順で答えを足します。

会話をそのまま読み返す画面の詳しい説明は利用履歴にあります。評価や期間で絞り込めるので、10件だけ開くという読み方がしやすいはずです。

2. 情報を足す:AIに何を教えてあるかを、一覧で持つ

足した情報は、ナレッジとして一覧で管理されます。「返品・交換」「送料」「営業時間」のように、質問と答えの組が並んでいる状態です。記録を読んで足りないものを見つけたら、ここに1件足す。作業としてはそれだけです。

SHIRITAIのナレッジ管理画面。返品・交換/送料/営業時間などの質問と回答が一覧で並ぶ

件数が増えてきたら、カテゴリーで分けておくと後の手入れが楽になります。「料金・配送」「商品について」のようにまとめておくと、どの領域の情報が薄いのかも見えてきます。

SHIRITAIのカテゴリー管理画面。ナレッジを「料金・配送」「商品について」などに分類する

商品ごとの情報は、商品リストとして別に持たせることもできます。プラン名・価格・説明を登録しておくと、「一番安いプランはどれ?」のような聞かれ方にも答えられるようになります。

SHIRITAIの商品リスト管理画面。プラン名・価格・説明を登録してチャットの回答に活用する

3. AIの自動対応:登録した情報だけをもとに答える

登録した内容をもとに、AIがそのまま答えます。ここで大事なのは、教えていないことは答えないようにしてある点です。それらしい作り話をされると、記録を読んでも「これは本当に答えられたのか」が判断できなくなります。

SHIRITAIのチャット画面。自己紹介ボットが、教えた情報だけをもとに質問へ回答している例

4. 有人対応:その場で決められない話は、人に代わる

仕分けの3つ目「人に渡す」に当たる部分です。お客さまの側には、AIの回答の下に担当者へつなぐ入口が出ます。押した人だけが人の対応に回るので、全部を人が受ける必要はありません。

お客様側のチャット画面。AIの回答の下の「担当者に聞く」から人につながる

担当者側では、対応が必要な会話が一覧に並びます。まだ誰も出ていない会話は色が変わるので、見落としに気づけます。

SHIRITAIの有人対応の一覧。未対応の会話は色が変わり、通知で気づける

会話を開くと、そこまでのAIとのやり取りが全部見えた状態で引き継げます。お客さまに同じ説明を最初からさせずに済むところが、電話に取り次ぐのとの違いです。送信前に発言を確認できるので、慣れていない担当者でも入りやすいはずです。

SHIRITAIの有人対応の詳細画面。AIとの会話の続きから担当者が引き継ぎ、送信前の発言を確認・修正できる

AIと人の線引きをどこに引くかは、満足度にそのまま効いてきます。考え方はAIチャットボットの有人切替(ハイブリッド対応)をうまく設計する方法で詳しく扱っています。

5. 営業AIモード:記録から「こちらから聞く」に発展させる

記録を読んでいると、「このページで、みんな同じところで迷っている」という場所が見つかります。そういうページでは、待つのをやめて、こちらから声をかけるという手があります。SHIRITAIの営業AIモードです。

SHIRITAIの詳細設定画面。チャットボットモードで「営業AIモード(先回りで声かけ)」を選べる

どのページで、どんなときに、何を出すかはトリガーとして管理します。下の画面では「料金ページに来て15秒たったら」という条件で、声かけの文面を設定しています。記録を読んで見つけた迷いどころに、そのまま手を打てるわけです。

SHIRITAIのトリガー編集画面。料金ページで滞在15秒などの条件と、声かけメッセージ・ショートカットを設定する

声をかけた結果も数字で残ります。下の画面では、ある声かけが36回表示され、そのうち9回反応があって、反応率は25%と出ています。反応が薄い声かけは文面か出すタイミングを見直し、効いている声かけは似たページへ広げる。この判断が勘ではなく記録でできるようになります。

SHIRITAIのアナリティクス「先回り営業(トリガー別)」。表示回数36・反応9・反応率25%など、声かけの効果を数字で確認できる

先回りで声をかける考え方そのものは、Webサイトで「接客」できていますか?チャットボットで待ちを先回りに変えるチャットボットでリード獲得を強化するで取り上げています。

こんな質問に、こう答えます

記録を読んで情報を足すと、実際のやり取りがどう変わるのか。登録した内容と、そこから返る答えの例を挙げます。

登録した内容:「駐車場は店舗裏に3台。満車の場合は隣のコインパーキング(30分100円)をご利用ください」

質問

車で行きたいんですが、停められますか?

回答

店舗裏に3台分の駐車場をご用意しています。満車の場合は、隣のコインパーキング(30分100円)をご利用ください。

「駐車場」という言葉を使わずに聞かれても、意味で拾って答えます。記録に残っていた実際の聞かれ方に合わせて、登録の文面を寄せていくのがコツです。

登録した内容:送料の規定(1万円以上で無料/北海道・沖縄は別途800円)

質問

沖縄まで送ってもらえますか。配送料はいくらですか

回答

沖縄県へもお届けしています。1万円以上のご注文で本州向けの送料は無料になりますが、沖縄県は別途800円をいただいています。

社内では「送料」、お客さまは「配送料」。この言い回しのずれは、記録を読まないと気づけないところです。

その場で決められない相談は、人に渡す

質問

30個まとめて買うので値引きしてほしいのですが

回答

まとまった数量のお見積もりは、担当者よりご案内しています。このままつなぎますので、少々お待ちください。

推測で答えさせないほうが、結果として信用が残ります。この会話は有人対応の一覧に上がり、担当者がここまでのやり取りを見た状態で引き継ぎます。

改善の実例:3ステップでこう変わる

たとえば、履歴にこんな質問が残っていたとします。

  • 「駐車場はありますか」→ ボット回答:「申し訳ありません、その情報は登録されていません」

やることは3つです。①履歴でこの質問を見つける ②データベースに「駐車場は店舗裏に3台分あります。満車の際は隣のコインパーキングをご利用ください」と登録する ③翌日から、同じ質問に即答できるようになる。

小さな改善に見えますが、これが10件、20件と積み重なると、「聞いても答えてくれないボット」と「だいたい何でも答えてくれるボット」の差になっていきます。使われずに終わるボットと、頼りにされるボットを分けるのは、こうした地道な積み重ねのほうです。うまくいかないパターンの全体像はチャットボット導入の失敗事例から考えるにまとめています。ログを起点にした運用改善の進め方はチャットボットの運用改善ガイドでも整理しています。

記録を見るときに、気をつけること

個人情報が混ざることがある

お客さまは、こちらが聞いていなくても電話番号や氏名を書き込むことがあります。「折り返しほしいので090から始まる番号に…」という具合です。記録を読む運用を始めるなら、次の3点は決めておいたほうがよいはずです。

  • 誰が記録を見られるのかを決める(全社員が見られる状態にしない)
  • 読んだ内容を社外に共有しない。社内資料に貼るときも、個人が特定できる部分は落とす
  • プライバシーポリシーに、問い合わせ内容を記録し、対応と改善に使う旨を書いておく

難しい手続きが要る話ではありませんが、決めずに始めると後から困ります。

件数の増減だけで判断しない

質問の件数が減ったとき、それは「サイトが分かりやすくなった」のかもしれませんし、「そもそも訪問者が減った」のかもしれません。アクセス数と並べて見るクセをつけておくと、読み違いを減らせます。追いかける数字の決め方はチャットボットのKPI設定と効果測定で整理しました。

ログ分析でやりがちな失敗

せっかく記録を見ているのに成果につながらない、よくあるパターンを挙げておきます。

  • 全部を分析しようとする:初月から完璧なレポートを作ろうとして、2ヶ月目に力尽きるパターンです。見るのは「答えられなかった質問」だけでいい、と割り切ってください。それだけで改善は回ります
  • 件数だけを見る:「今月は何件対応した」で終わると、次の打ち手が出ません。件数より「何を聞かれたか」「何に答えられなかったか」の中身が資産です
  • 気づきを記録で終わらせる:「この質問が多いんだな」で閉じてしまい、データベースにもサイトにも反映されないパターン。分析の締めは必ず「1件でも情報を足す」まで、をルールにしてください
  • 担当者を決めない:みんなの仕事は誰の仕事でもなくなります。月末の30分を誰の予定に入れるのかまで決めて、はじめて続きます
  • 読む人と直せる人が別々:記録は集客の担当者が読むのに、登録の権限は情シスにしかない。この状態だと、気づきが作業に変わるまでに数週間かかります。読んだ人がその場で直せるようにしておくのが理想です

困りごと別|SHIRITAIで解決できること

記録まわりでよく聞く困りごとと、SHIRITAIでどう受けられるかを並べておきます。

いま起きていること SHIRITAIでどう受けるか
お客さまの生の声を集める手段がない チャットに入力された質問が、そのままの言葉で利用履歴に残る
電話の内容が記録に残らない 文字のやり取りに寄せることで、書き起こしなしで記録がたまる
何を改善すればいいか分からない 答えられなかった質問が、そのまま次にやることの一覧になる
ボットが的外れな答えを返す 登録した情報の範囲だけで答える。教えていないことは答えない
情報を足す作業が属人化している ナレッジ一覧とカテゴリーで、誰が見ても状況がわかる形にする
商品ごとの質問に答えられない 商品リストにプラン名・価格・説明を登録して回答に使う
込み入った相談まで自動で返してしまう 担当者へつなぐ入口を出し、そこから先は人が引き継ぐ
引き継ぎのたびに一から説明させている AIとのやり取りが見えた状態で担当者が入る
特定のページで離脱が多い 営業AIモードで、そのページ・その滞在時間に合わせて声をかける
声かけが効いているか分からない トリガーごとに表示回数・反応数・反応率が出る

全部を一度にやる必要はありません。上から2つか3つ、いま痛いところだけ手を付ければ十分です。

よくある質問

会話ログとは何ですか?

お客さまや社員とのやり取りが、そのままの言葉で残った記録のことです。「いつ」「どのページから」「聞かれた言葉」「返した答え」「人に代わったか」が1件ずつ並びます。集計された件数ではなく生の文章が残るため、次に何を直せばいいかが具体的にわかります。

会話ログはどれくらいの期間、保存しておけばいいですか?

改善のために読むのであれば、直近3ヶ月ぶんが読める状態であれば足ります。季節によって質問が変わる商売の場合は、前年の同じ月と見比べられるとより判断しやすくなります。長く残すことより、月に一度きちんと読む頻度のほうが大事です。

会話ログの分析に、どれくらい時間がかかりますか?

月に30分を目安にしてください。答えられなかった質問を上から10件だけ開き、「情報を足す」「言い回しを直す」「人に渡す」の3つに仕分けて、答えを登録する流れです。1件あたり5分もかかりません。全部を分析しようとすると続かないので、最初は10件と決めてしまうのがおすすめです。

会話ログに個人情報が入ってしまった場合、どうすればいいですか?

お客さまが自分から電話番号や氏名を書き込むことは実際にあります。記録を見られる人を限定すること、社内資料に引用するときは個人が特定できる部分を落とすこと、プライバシーポリシーに問い合わせ内容を記録して対応と改善に使う旨を書いておくこと。この3点を先に決めてから運用を始めてください。

答えられなかった質問が多いのですが、ボットの性能が悪いのでしょうか?

多くの場合は性能ではなく、教えてある情報が足りていないか、社内の言い回しとお客さまの言い回しがずれているかのどちらかです。「送料」で登録しているのに「配送料」で聞かれている、といったずれは珍しくありません。答えられなかった質問を仕分けると、どちらが原因かは見分けられます。

対話ログと会話ログは、違うものですか?

ほぼ同じものを指しています。対話ログはAIや音声の分野で使われることが多く、チャットログは担当者どうしのやり取りまで含めて指すことがあります。呼び方が違うだけで、読むときに見る中身は変わりません。社内で言葉が揃っていないと話が噛み合わなくなるので、どれか1つに決めておくと楽です。

チャットボットのログ分析では、まず何を見ればいいですか?

答えられなかった質問を、上から10件だけ開いてみてください。足す・直す・人に渡すの3つに仕分けると、その月に手を入れる場所が決まります。件数のグラフから入ると、眺めて終わってしまうことが多いはずです。

記録を待たずにこちらから聞いてしまう手もあります。アンケート型の声かけで扱いました。

まとめ:記録を見る30分が、いちばん利回りのいい投資

会話ログとは、お客さまの言葉がそのまま残る記録のことでした。そこからわかるのは、よく聞かれる質問・答えられなかった質問・関心の傾向の3つ。月に一度、答えられなかった質問を10件だけ開いて、足す・直す・渡すに仕分けて手を打つ。それだけで、ボットは確実に賢くなっていきます。

SHIRITAIは、記録を見る、答えを足す、人に代わる、こちらから声をかけるまでが1つの管理画面にそろった生成AI型チャットボットです。「入れて終わり」にならない運用まで含めて、無料トライアルで試してみてください。すでに他社ツールを運用中の方も、まず自社の「答えられなかった質問」を眺めるところから始めてみると、発見があるはずです。導入の手順から確かめたい場合はチャットボット導入の進め方もあわせてどうぞ。

SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。

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