社内問い合わせの管理方法|メール・チャット・口頭がバラバラなとき
社内問い合わせの管理でつまずくのは、たいてい入口が多いからではなく、受ける場所が決まっていないからです。メールにも来る、チャットにも来る、席にも来る。それ自体は止められませんし、止める必要もありません。決めるのは、届いたものをどこに集めるかのほうです。
この記事では、管理方法の選び方と、最初に決める4つの状態を整理しました。数え方から始めたい場合は社内問い合わせが多い会社が、まず数えるものを先にどうぞ。
バラバラだと、何が起きるか

いちばん困るのは3つ目です。件数が見えないと、「最近問い合わせが多くて」と言っても、多いのか少ないのか誰にも判断できません。人を増やす話にも、仕組みを入れる話にもならないまま、担当者が我慢し続けることになります。
管理方法の選び方

まずはメールの共有アドレスか、チャットのチャンネルから
10人ほどの規模なら、共有のメールアドレスを1つ作るだけでも変わります。誰が対応中かは分かりませんが、少なくとも全員が同じものを見ている状態になります。
チャットのチャンネルは早くて便利ですが、流れて埋もれるのが弱点です。3日前の質問が答えられないまま流れていっても、誰も気づきません。件数の集計もしにくいので、規模が大きくなると限界が来ます。
表計算の受付簿は、入力が続くかどうかで決まる
件数を数えたいなら表計算は有効です。ただし、忙しいときほど入力が飛びます。「入力しないと対応が始まらない」流れにするか、自動で記録が残る形にしないと、3週間で空欄が並びます。
定型を自動で答えてしまう
管理方法を比べる前に確かめてほしいのが、そもそも人に届く必要がある質問なのか、という点です。パスワードの再設定、経費の締め日、備品の申請方法。こうした質問は答えが1つに決まるので、人が受け取らずに終わらせられます。管理する件数を減らしてから管理方法を選ぶほうが、選択肢はずっと楽になります。
管理方法を選ぶ前に、管理しなくていい質問を外すほうが先です。パスワードの再設定や締め日の確認は、答えが1つに決まります。この種類が全体の半分あるなら、残り半分をどう管理するかの話になります。
まず決めるのは、4つの状態だけ

状態を細かく分けたくなりますが、増やすほど入力されなくなります。受付・対応中・他部署へ・完了、の4つで始めてください。
コツは「対応中」に必ず名前を入れることです。名前のない「対応中」は、実際には誰も動いていない受付と同じです。ここが埋まっていると、放置されている案件がひと目で分かります。
完了したら、答えた内容も残す
完了の欄に「対応済み」とだけ書くと、あとで何の役にも立ちません。答えた内容をそのまま残しておくと、次に同じ質問が来たときにコピーして使えますし、よく来る質問を洗い出す材料にもなります。フローの決め方は社内問い合わせのフローを決めるで詳しく扱っています。
SHIRITAIだと、管理する件数そのものが減る
ここからは実際の画面です。上で書いたことが、どの画面にあたるかをお見せします。
届いたものが、種別と対応状況で並ぶ
未対応・対応中・対応完了。手で受付簿に書き写す工程が要りません。

種別・対応状況での絞り込みと、受信した内容の一覧。(受信内容の管理)
進行中の会話が、状態と担当者つきで見える
誰が何を持っているかが1か所で分かります。

進行中の会話の一覧。往復数と状態を見てから参加できます。(会話への割り込み)
聞かれた内容が、そのまま記録に残る
「多い」を数字で示せるようになります。

月の切り替えと、経由・評価での絞り込み。(利用履歴)
複数人で見るときの権限と、最終ログイン
受ける人が増えても、誰が入れるかを決めておけます。

ユーザー管理。権限、最終ログイン、状態が一覧で並びます。(ユーザー管理)
やりがちな失敗
入口を1つにしようとする
「今後はこのフォームからだけ」と決めても、急ぎのときは電話が鳴りますし、隣の席の人には口頭で聞きます。入口を減らすのではなく、どこから来ても同じ場所に集まる形を目指すほうが現実的です。
状態を細かく分けすぎる
「一次回答済み」「確認待ち」「保留」と増やしていくと、どれを選ぶか迷う時間が生まれ、そのうち入力されなくなります。4つで始めて、足りなければ足してください。
仕組みだけ入れて、答えを用意しない
管理の仕組みを入れても、質問そのものは減りません。減らすには、よく来る10件の答えを置くところが必要になります。
担当が1人のときの回し方
専任の窓口を置ける規模でない場合、管理の仕組みより先に決めたほうがいいことがあります。
- 受ける時間を決める。1日2回、決まった時間に見る。急ぎだけ別の経路にしておけば、見落としません
- その場で答えないのを許す。口頭で聞かれても「あとで窓口に投げてください」と返せる形にしておくと、記録が残ります
- 答えた内容を、その場で残す。あとでまとめて記録しようとすると、忙しい日ほど飛びます
1人で回すときにいちばん効くのは、実は管理の道具ではなく受ける時間を決めることでした。件数が同じでも、中断の回数が減ると負担がかなり変わります。
移りどきの見分け方
いまのやり方を変えるかどうかは、感覚ではなく症状で判断できます。
| こういう症状が出たら | 次に移る合図 |
|---|---|
| 「あれ、どうなりました?」と再度聞かれる | 放置が見えていない。状態と担当を持つ形へ |
| 同じ質問に2人が別々に答えた | 対応中が見えていない。受ける場所を1つに |
| 件数を聞かれて答えられない | 記録が残っていない。自動で残る受け方へ |
| 担当が休むと止まる | 属人化。上位10件を他の人でも返せる形に |
4つとも出ているなら、道具を入れる前に受ける場所を1つに決めるだけで、半分は解消します。
記録に何を残すか
記録の項目を増やすと入力されなくなり、少なすぎるとあとで使えません。次の6つが、実務でちょうどいい分量でした。
- いつ(日付と時刻。時間帯の傾向が見える)
- 誰から(部署まで。どこへの案内が足りないかが分かる)
- 何を(聞かれた言葉のまま。要約しない)
- どこから(口頭・電話・メール・チャット)
- 誰が対応したか(偏りが見える)
- どう答えたか(次に同じ質問が来たとき、そのまま使える)
最後の1つを省くと、記録が「数えるためだけのもの」になります。答えた内容が残っていれば、そのままFAQの材料にもなりますし、他の人が同じ質問に答えるときの手本にもなります。数えるためではなく、使うために残すと考えると、項目の取捨が決まりやすくなります。
よくある質問
社内問い合わせの管理は、無料のツールでもできますか?
10人ほどの規模であれば、共有のメールアドレスや表計算の受付簿でも十分回ります。ただし、誰が対応中かが見えないことと、件数の集計が手作業になることは避けられません。人数が増えて放置される案件が出てきたら、状態と担当が見える形に移すタイミングです。
チャットのチャンネルで受けるのは良くないですか?
早くて便利なので、入口としては有効です。弱点は、答えられないまま流れてしまうことと、集計しにくいことの2つです。チャンネルで受けるなら、答えたら絵文字を付けるといった簡単な印を決めて、印のないものを週に一度見返す運用にすると抜けにくくなります。
入口をフォームに統一しても構いませんか?
統一しようとしても、急ぎのときは電話が鳴り、隣の席には口頭で聞きに来ます。入口を減らすより、どこから来ても同じ場所に記録が集まる形を目指すほうが現実的です。フォームは「記録が確実に残る入口」として用意しておく、という位置づけがちょうどいいと思います。
状態はいくつに分けるのが適切ですか?
受付・対応中・他部署へ・完了の4つから始めてください。細かく分けると、どれを選ぶか迷う時間が生まれ、入力されなくなります。運用してみて足りないと感じたところだけ足す形が続きます。「対応中」に担当者名を必ず入れる、というルールのほうが、状態を増やすより効きます。
管理を始めると、担当者の手間が増えませんか?
手で入力する形だと増えます。だからこそ、記録が自動で残る受け方にするか、そもそも人に届かない質問を減らすかのどちらかが要ります。答えが1つに決まる質問を先に自動で片づけておくと、管理する件数が減って手間も収まります。
まとめ:入口ではなく、集める場所を決める
社内問い合わせの管理は、入口を統一することではなく、受ける場所を1つにそろえることでした。状態は受付・対応中・他部署へ・完了の4つ。対応中には必ず名前を入れる。まずここからで十分です。
そのうえで、管理する件数そのものを減らすと運用がずっと楽になります。SHIRITAIは、既存の規程やマニュアルをそのまま読ませて、社員がその場で聞ける窓口を作れるAIチャットボットです。無料トライアルで、自社の文書を読ませたときの答え方から確かめてみてください。
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