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問い合わせ対応マニュアルの作り方|書く項目と、続く更新のしかた

問い合わせ対応マニュアルの作り方|書く項目と、続く更新のしかた

問い合わせ対応マニュアルがうまく働くかどうかは、書いた量ではなく対応の最中に開かれるかどうかで決まります。分厚い1冊は、たいてい研修のとき以外は開かれません。1件1ページに分けて、質問から答えに1回でたどり着く形にすると、使われ方が変わります。

入れる項目は5つです。受ける範囲・よく来る質問と答え・渡す先・急ぎと怒りへの初動・そして更新の担当。最後のひとつが抜けているマニュアルは、半年で現実とずれて使われなくなります。

入れる項目は5つ

問い合わせ対応マニュアルに必ず入れる5つの項目

1. 受ける範囲と、受けない範囲

最初に決めるのはここです。「窓口が答えること」と「他部署に渡すこと」の線が引かれていないと、担当者ごとに対応が変わります。ベテランは自分で調べて答え、新しい人は全部を上に上げる。同じ質問なのに、返る答えの深さが違うという状態になります。

線引きは、内容ではなく権限で引くとはっきりします。金額を変える判断、納期を約束する判断、例外を認める判断。この3つは窓口では持たない、と決めるだけでも迷いがかなり減ります。

この線引きが無いまま回していると、答えられる人のところにだけ質問が集まります。問い合わせ対応がしんどいときの多くは、ここから始まります。

2. よく来る質問と、決まった答え

ここは上位10件で十分です。すべての質問を網羅しようとすると、書いている途中で力尽きます。まず10件を書いて公開し、あとから足していくほうが確実に完成します。

書くときは、質問をお客さまの言い方のまま書いてください。社内では「配送遅延の照会」でも、実際に届く言葉は「まだ届かないんですけど」です。社内語で書くと、検索しても見つからないマニュアルになります。

3. 渡す先の一覧

「この話は誰に渡すか」を一覧にします。人の名前ではなく役割で書くと、異動があっても使えます。あわせて、渡すときに何を書き添えるか(受注番号、これまでのやり取り、急ぎかどうか)も決めておくと、渡された側の手戻りが減ります。

4. 急ぎ・怒りへの初動

難しい判断を現場に求めないのがコツです。「誠実に対応する」ではなく、何を先に伝えるかを手順にします。たとえば、事実確認より先にお待たせしたことへの一言を置く、いつまでに回答するかを必ず伝える、金額の話が出たら上長に上げる、といった具合です。

5. 直し方と、直す人

ここが差の出るところです。毎月どこを見て、誰が直すかを決めておきます。おすすめは、月に一度「答えられなかった質問」を5件だけ持ち寄って直す形です。5件なら30分で終わりますし、続きます。

使われる形にする

使われるマニュアルと使われないマニュアルの違い

いちばん多い失敗は、読み物として立派に作ってしまうことです。背景や方針を丁寧に書くと、量が増えて開かれなくなります。判断の理由は別の文書に分けて、マニュアル本体は結論だけにしてください。

1件ぶんの書式

問い合わせ1件ぶんのマニュアルの書式

この形をそのまま増やしていきます。「確認すること」の欄があるだけで、答えのばらつきがかなり減ります。答える前に何を見ればいいかが書いてあると、経験の差が結果に出にくくなるためです。

シリタイ

マニュアルは、書き終えることより続けて直すことのほうが難しいです。月に一度、答えられなかった質問を5件だけ持ち寄る。この30分を予定に入れてしまうのが、いちばん確実でした。

置き場所を決める

作ったあとに悩むのが置き場所です。判断の基準は1つで、対応している画面から1回で開けるかです。

置き方 向いている場合 注意
共有フォルダの文書 作る人が1人。まず形にしたいとき 探す時間がかかる。版が増えやすい
社内wiki・ドキュメント 複数人で直すとき 検索で当たる書き方にしないと埋もれる
チャットで聞ける形 問い合わせが多く、探す時間を削りたいとき 元の文書を整えてから入れる

共有フォルダから始めて構いません。ただし、月に5件直す運用が回り始めたら、探す時間のほうがボトルネックになります。そのタイミングで置き場所を見直すと、ちょうどいい順番になります。

SHIRITAIだと、マニュアルがどう使われるか

ここからは実際の画面です。上で書いたことが、どの画面にあたるかをお見せします。

マニュアルは、書き直さずそのまま読ませる

PDFやWordのまま登録できます。10件を書き起こす前に、いまある文書で試せます。

ナレッジ追加。資料は「関連データ」の欄からも渡せます。

ナレッジ追加。資料は「関連データ」の欄からも渡せます。(資料から作成)

どの資料の、どのページから答えたかが出る

マニュアルの何章に書いてあるかを覚えていなくても、答えと一緒に出どころが返ります。

出典表示。答えの下に、もとにした資料名とページ番号が出ます。

出典表示。答えの下に、もとにした資料名とページ番号が出ます。(AI自動応答)

取り込んだ資料と、切り出された数が見える

何を読ませているかが一覧になるので、古い版が混ざっていないかを目で確かめられます。

資料ファイル。画像解析のチェックは、資料を上げる前に決めます。

資料ファイル。画像解析のチェックは、資料を上げる前に決めます。(画像解析)

書いていないことは、作らずに人へ渡す

マニュアルに無い相談は推測で答えません。ここが、対応の品質をそろえる肝になります。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。(AI自動応答)

やりがちな失敗

完成してから公開しようとする

全部の質問を書き終えてから配ろうとすると、たいてい配られません。10件で公開して、使いながら足すほうが早く完成します。

社内の言葉で書く

「配送遅延の照会」「与信超過」といった社内語で見出しを付けると、探すときに引っかかりません。お客さまが使う言葉で見出しを立てて、社内語は本文に書いてください。

直す人を決めない

「気づいた人が直す」は、誰も直さないのと同じです。月に一度、担当を決めて5件。この小ささが続くコツになります。

最初の10件は、こう選ぶ

マニュアルに載せる10件を、印象で選ぶとずれます。次の順で決めてください。

  1. 件数が多い順に並べる。1週間ぶんの記録から拾います
  2. そのうち答えが1つに決まるものを優先する。判断が要るものは、そもそも文書化しにくい種類です
  3. 同じくらいの件数なら、新しい人が答えにくいものを先にする。ベテランなら答えられる質問は、後回しでも回ります

この順で選ぶと、10件でも体感の効果が大きく出ます。逆に、「難しかった質問」から書き始めると、労力のわりに件数が減りません。

マニュアルが古くなる3つのきっかけ

更新が止まるのは、忘れるからではなく、変わったことに気づかないからです。次の3つのタイミングで、必ず見直してください。

きっかけ 影響を受けるところ 誰が気づくか
料金・仕様の変更 答えの本文、条件、例外 変更した部署。窓口には伝わらないことが多い
担当や部署の変更 渡す先の一覧 異動の連絡で分かる。反映は忘れられる
システムの入れ替え 手順の画面名、確認する場所 切り替え日に一斉にずれる

いちばん危ないのが1つ目です。変更した側は、窓口のマニュアルの存在を知らないことがあります。料金や仕様を変えるときの手順書に「窓口のマニュアルを直す」を1行足しておくのが確実です。

よくある質問

問い合わせ対応マニュアルには、最低限どこまで書けばいいですか?

受ける範囲と受けない範囲、よく来る質問の上位10件と答え、渡す先の一覧、急ぎや怒りへの初動、そして更新の担当。この5つがあれば動きます。逆に、この5つが埋まらないうちに質問を100件書いても、現場では使いにくいままです。まず5つの枠を作って、質問は10件から始めてみてください。

マニュアルとFAQは何が違いますか?

読む相手が違います。FAQはお客さまが読むもので、答えだけが書いてあります。マニュアルは対応する人が読むもので、答えに加えて「答える前に確認すること」「人に渡す条件」が書いてあります。同じ質問でも、この2つは中身が変わります。FAQの作り方は別の記事にまとめました。

更新が続きません。どうすればいいですか?

量が多すぎることが原因である場合がほとんどです。月に一度、5件だけと決めてみてください。対象は「今月、答えられなかった質問」に絞ります。30分で終わる大きさにすると、予定に入れられるので続きます。全体を見直す日を年に一度置いておけば、それで十分回ります。

何ページくらいが適切ですか?

全体のページ数より、1つの質問にたどり着くまでのクリック数のほうが大事です。1件1ページの形にしてあれば、全体が100ページあっても問題ありません。逆に、20ページの文書でも、目次から探して読み進める形だと対応の最中には開かれなくなります。

マニュアルをそのままチャットボットに読ませられますか?

WordやPDFのまま読み込ませて、その中身から答えさせることはできます。ただし、社内語だけで書かれていたり、古い記述が混ざっていたりすると、そのまま答えに出てしまいます。読ませる前に、よく来る10件ぶんだけでも言葉づかいと内容を確かめておくと、最初から使える状態になります。

まとめ:分厚い1冊より、1件1ページ

問い合わせ対応マニュアルは、受ける範囲・よく来る質問と答え・渡す先・初動・更新の担当の5つでできています。1件1ページの形にして、対応の最中に開ける場所に置く。そして月に一度5件だけ直す。この形なら続きます。

SHIRITAIは、既存のマニュアルをそのまま読み込ませて、質問に対して該当箇所から答えさせられるAIチャットボットです。作ったマニュアルを探さずに引ける形にしたい場合は、無料トライアルで実際のファイルを読ませてみてください。よく来る質問の集め方はFAQの作り方|質問の集め方から公開までの手順にもまとめています。

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