問い合わせ対応がしんどいとき|担当者が抱えている3つの負担
問い合わせ対応がしんどいとき、原因は「件数が多いこと」だと思われがちです。ところが実際に効いているのは、中断されること・終わりが見えないこと・ひとりで抱えることの3つであることが多いです。件数が同じでも、この3つの状態が変わると負担の感じ方はかなり変わります。
この記事は、根性の話ではなく、置かれている状態の話として整理しました。1つだけでも手を打てるところから始めてみてください。
しんどさの正体は3つある

1. 中断されること
電話が鳴るたびに、進めていた仕事が止まります。戻ってきたときには、どこまでやっていたかを思い出すところからやり直しです。1日8件の問い合わせなら、対応そのものは1時間もかからないのに、体感の疲れは半日ぶんになります。

この試算のとおり、対応時間より中断のほうが大きい場合があります。件数を減らすより、受ける回数を減らすほうが先に効くことがあるのは、このためです。
2. 終わりが見えないこと
受信箱が減らない状態が続くと、片づけた実感が持てません。10件返しても、その間に8件届いていれば、見た目の残りはほとんど変わらないからです。実際には進んでいるのに、進んでいないように見える。これが続くと消耗します。
3. ひとりで抱えること
「あの人に聞けば分かる」という状態は、聞く側には便利ですが、聞かれる側には重荷になります。休むと止まる、という前提があると、休みにくくなります。属人化の直し方はカスタマーサポートの属人化を解消する方法にまとめました。
しんどさ別に、先に手を打つ

中断されるのがつらいとき
いちばん効くのは、受ける時間を決めることです。「午前と夕方の2回だけ受信箱を見る」に変えるだけで、集中できる時間が戻ります。急ぎの連絡だけ別の経路(電話やチャットのメンション)にしておけば、緊急のものを見落とす心配もありません。
電話を受ける立場だと難しく感じますが、それでも「電話の一次受けを、その場で答えられる形の窓口に移す」余地はあります。営業時間・場所・手続きの方法のような質問が電話の中に混ざっているなら、その分だけは鳴らなくできます。
終わりが見えないとき
受信箱を「今日中に返す」「今週中でいい」「他の人に渡した」の3つに分けてください。件数ではなく残りが見える形にすると、片づいた実感が持てます。分けること自体に5分かかりますが、その5分は返ってきます。
ひとりで抱えているとき
よく来る質問の上位10件だけ、答えを文書にしてみてください。全部を引き継ごうとすると終わらないので、10件で構いません。それだけで、他の人でも返せる質問がかなり出てきます。書き方は問い合わせ対応マニュアルの作り方にまとめてあります。
感情のぶつけ先になるとき
強い言い方をされたときの初動を、判断ではなく手順にしておくと、個人が受け止めずに済みます。何を先に伝えるか、いつ誰に上げるか。あらかじめ決まっていると、その場で「自分の対応が悪かったのか」と考え込まずに済みます。
つらさを訴えると「効率化しよう」という話になりがちですが、先に効くのは中断を減らすことのほうだったりします。受ける時間を1日2回に決める。それだけで、同じ件数でも体感がかなり変わります。
「がんばる」以外の選択肢を持っておく
問い合わせ対応は、丁寧にやるほど時間がかかり、時間をかけるほど本来の仕事が押されます。この構造がある以上、個人の努力だけでは限界が来ます。
| やりがちなこと | 起きること | 代わりにできること |
|---|---|---|
| 返信を速くする | 調べきる前に返して往復が増える | 聞き返しが起きない受け方に変える |
| 全部自分で答える | 休めなくなる。品質が人に依存する | 上位10件だけ他の人でも返せる形にする |
| 件数を我慢する | 中断の疲れが積み上がる | 受ける回数をまとめる。定型は自動で返す |
SHIRITAIだと、どこが軽くなるか
ここからは実際の画面です。上で書いたことが、どの画面にあたるかをお見せします。
中断の回数そのものを減らす
営業時間・送料・手続きのような質問は、鳴る前に片づきます。

知識に登録した内容から、文章で答えているところ。(物流・運送)
答えられないものは、無理に答えさせない
推測で答えて、あとから謝る。この往復が担当者をいちばん消耗させます。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。(AI自動応答)
ひとりで抱えなくて済む形にする
状態と担当者が見えるので、休んだ日に止まりません。往復の数を見てから交代もできます。

進行中の会話の一覧。往復数と状態を見てから参加できます。(会話への割り込み)
何が来ていたかを、数字で言えるようにする
「対応が大変です」ではなく件数で示せると、人を足す話にもつながります。

月の切り替えと、経由・評価での絞り込み。(利用履歴)
まわりができること
担当者本人にできることには限りがあります。同じ職場の人や、上に立つ人が動くほうが早い部分をまとめました。
| できること | 効くところ |
|---|---|
| 受ける時間を決めることを認める | 中断が減る。本人からは言い出しにくい |
| 上位10件を書き出す時間を業務に入れる | 属人化がほどける。手が空いてからでは書けない |
| 強い言い方をされた件を、個人の問題にしない | 抱え込みが減る。手順として扱う |
| 件数を可視化して、増えたら人を足す | 我慢で吸収させない。数えていないと判断できない |
とくに2つ目は、本人の手が空くのを待っていると永遠に始まりません。業務時間の中に枠を取るところまでやって、はじめて動き出します。
1日の組み立てを変えてみる
中断を減らすいちばん現実的な方法は、受ける時間を決めることです。とはいえ、いきなり「1日2回だけ」にするのは難しい職場もあります。段階を踏む形を挙げておきます。
| 段階 | やること | 効くところ |
|---|---|---|
| 第1段階 | 午前に1時間、通知を切る時間を作る | まとまった仕事が1つ進む |
| 第2段階 | メールは午前と夕方の2回だけ見る | 中断の回数が半分以下になる |
| 第3段階 | 電話の一次受けを、答えが返る窓口に移す | 鳴る回数そのものが減る |
第1段階だけでも、体感はかなり変わります。急ぎの連絡だけ別の経路(内線やチャットのメンション)にしておけば、見落としの心配もありません。
「自分がやったほうが早い」から抜ける
属人化が続く理由のひとつが、教えるより自分でやるほうが速いという事実です。実際そのとおりなので、精神論では抜けられません。
抜けるには、10件だけ書き出すと決めるのが効きます。全部を引き継ごうとすると、教える手間が大きすぎて着手できません。10件なら、1日1件でも10営業日で終わります。
書くのは3行だけで構いません。
- 質問(聞かれた言葉のまま)
- 答え(そのまま伝えられる文で)
- 答える前に確認すること(どこを見るか)
3つ目があるだけで、経験の少ない人でも同じ答えが返せるようになります。ここが抜けていると、「書いてあるとおりに答えたら間違っていた」が起きます。
よくある質問
問い合わせ対応がつらいのは、自分の要領が悪いからでしょうか?
件数が同じでも、中断が多い・終わりが見えない・ひとりで抱えている、という状態が重なると誰でも消耗します。要領の問題ではなく、置かれている状態の問題であることがほとんどです。まずは受ける回数をまとめる、残りが見える形にする、といった状態のほうを変えてみてください。
受ける時間を決めると、対応が遅いと言われませんか?
急ぎの経路を1つ残しておけば、大きな問題にはなりにくいです。「急ぎは電話、それ以外はメールで午前と夕方に確認」と社内外に伝えておく形です。むしろ、いつ返ってくるか分かるほうが相手にとっても待ちやすくなります。
上位10件を文書にする時間が取れません。
10件を一度に書こうとせず、1日1件ずつでも構いません。10営業日で終わります。書くのは「質問」「答え」「答える前に確認すること」の3行だけで十分です。完璧な文書を作るより、他の人が読んで返せる状態を先に作ってみてください。
強い言い方をされたあと、引きずってしまいます。
初動を手順にしておくと、その場で自分の対応の是非を考えずに済みます。何を先に伝えるか、いつ誰に上げるか。決まっていれば、手順どおりに動いたという事実が残ります。また、ひとりで受け続けない交代の仕組みも、あらかじめ決めておくほうがいいでしょう。
チャットボットを入れると、対応が冷たくなりませんか?
自動で答えるのを定型の質問に限れば、冷たくはなりません。営業時間や送料のように答えが1つに決まる質問は、人が答えても内容は同じで、機械のほうが待たせないためです。相談したい人には人が出る道を残しておくことが前提になります。
まとめ:件数ではなく、状態を変える
問い合わせ対応のしんどさは、中断・終わりの見えなさ・ひとりで抱えること、の3つでできていました。どれも、受ける回数をまとめる、残りが見える形にする、上位10件を他の人でも返せるようにする、といった手で軽くできます。
SHIRITAIは、定型の質問を担当者に届く前に片づけて、判断が要る相談だけを人に渡すAIチャットボットです。中断の回数を減らすところから始めたい方は、無料トライアルで試してみてください。件数そのものを減らす順番は問い合わせ件数を減らす方法にまとめています。
SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。