活用方法 2026.07.29

チャットボットの営業活用|商談前の質問を、営業が受けない仕組み

チャットボットの営業活用|商談前の質問を、営業が受けない仕組み

チャットボットを営業で使うなら、答えの決まっている確認を、営業の手前で引き取らせるところから組み立てます。条件が合うかどうかを確かめる段階の質問は、誰が返しても中身が変わりません。営業が出るのは、その先の金額や可否を決める場面からでいいのではないでしょうか。どこで線を引くかは、その答えが資料に載っているかどうかで見当がつきます。

営業担当が、商談の前に消耗している

「料金はいくらですか」「最小ロットは何個からですか」「納期はどれくらいかかりますか」。

商談に入る前のこの手の質問に、営業担当が毎回メールを書いている会社は多いと思います。1件あたり10分程度でも、日に5件あれば週に4時間ちかく。提案書を作る時間も、既存のお客さまを回る時間も、ここから削られています

しかも、この質問に答えたからといって商談になるとは限りません。条件が合わずに終わる相手にも、同じだけの時間を使っています。営業の仕事のうち「営業でなくてもできる部分」が、営業の手元に残り続けている状態です。

どれだけ取られているか、自社の数字で数える

1週間だけ、営業に届いた問い合わせを数えてみてください。件数と、1件あたりにかかった時間を掛けます。

月300件で1件15分なら月75時間、担当者ひとりの半月ぶんです。営業が5人いる会社なら、そのうちの何割が商談前の質問対応かを見れば、どこに手を入れるべきかが見えてきます。

営業担当の1週間の使い方が、商談前の質問対応でどう変わるか

ここで大事なのは、削った時間を何に使うかを先に決めておくことだと思います。「空いたぶん商談を増やす」なのか「提案の質を上げる」なのかで、そのあとの動き方が変わります。決めずに始めると、空いた時間が別の雑務で埋まって、結局なにも変わらなかったという話になりがちです。

数えるときは、件数だけでなくどの時間帯に届いているかも見ておくと役に立ちます。営業時間内に集中しているなら、対応の中身を整える話になります。夜や休日に散らばっているなら、そもそも受けられていない時間があるという話になります。手を打つ場所が変わってきます。

営業の現場で起きている3つのこと

1. 営業時間外の問い合わせを取りこぼしている

相手も仕事中です。他社の製品を調べるのは、自分の業務が終わったあとの時間帯になりがちです。製造業の現場担当者が夜に仕様を調べている、という場面は珍しくありません。

そこでフォームを送っても、返事は翌営業日以降です。返信が届くころには、先に答えが返ってきた会社と話が進んでいることがあります。これは失注として数えられないので、社内では問題として認識されません。

2. 同じ質問に、毎回ゼロから答えている

料金の条件、最小ロット、納期、対応エリア。答えは決まっているのに、担当者ごとに文面を作っています。ここは登録しておけば済む範囲です。

答えが揃っていないと、担当者によって伝える条件が微妙に違う、ということも起きます。あとで「聞いていた話と違う」となるのは、たいていこの段階のずれが原因です。

3. 検討が進んでいる相手に、気づけていない

料金ページを何度も見ている、資料請求のページまで来て離れた。こういう相手は検討が進んでいる見込み客(ホットリード、と呼ばれます)ですが、こちらから見ると何も起きていないのと同じです。

ページを見ている最中に声をかけられれば、接点が作れます。この「先回りの声かけ」そのものについてはWebサイトで「接客」できていますか?チャットボットで待ちを先回りに変えるで詳しく扱っています。問い合わせの数を増やす話はチャットボットでリード獲得を強化するのほうが近いです。

そもそも、営業が受けるべき問い合わせはどれか

3つとも「営業が受けなくてよいものを受けている」という点では同じです。では、営業が受けるべきものはどれか。判断の目安は「この会話の先に、金額か判断があるか」だと思います。

最小ロットを聞かれた段階では、まだ何も決まっていません。ここは案内です。一方、「50個でお願いできませんか」まで来たら、受けるかどうかを決める話になります。ここからが営業の仕事です。

この線を引かずに「問い合わせは全部営業が見る」という運用にしていると、案内で終わる相手に商談と同じ手間をかけることになります。逆に全部を自動に寄せると、決めるべき場面で誰も出てこない窓口になります。どちらに倒しても損をするので、線を引く作業からは逃げられません

営業に使うなら、任せる範囲はここまで

営業でチャットボットを使うとき、任せてよい範囲と、任せてはいけない範囲があります。

任せられること 営業が持つこと
料金の考え方、条件による違い 個別の見積もり金額
最小ロット、納期の目安、対応エリア 短納期や特急対応を受けるかの判断
製品の違い、どれが向いているかの案内 提案の組み立て
導入の流れ、必要な情報の案内 値引きや条件の交渉
資料の案内、担当者へのつなぎ 意思決定の相談

右の列は、金額と判断が絡むところです。ここを自動で返してしまうと、あとで覆せない条件を勝手に約束した状態になります。「概算はお伝えできますが、正式なお見積もりは担当者から」という線を、最初に引いておいてください。

SHIRITAIでは、どう作るか

1. 営業向けの答え方を選ぶ

SHIRITAIには、問い合わせに答えるだけでなく、商品やプランの案内に寄せた答え方を選ぶ設定があります。同じ質問でも、単に事実を返すのか、そのまま次の一歩まで案内するのかで、会話の終わり方が変わります。

SHIRITAIの詳細設定画面。チャットボットモードで「営業AIモード(先回りで声かけ)」を選べる

ここを切り替えたうえで、料金の条件や製品の違いを登録しておくと、商談前の質問がかなりの部分そこで片づきます。

2. 条件つきの質問に答えられる状態にする

営業に届く質問は、たいてい条件が付いています。「100個だといくらか」「関西だと納期はどうなるか」。表に書いてある条件を組み合わせて返せるかどうかが、使いものになるかの分かれ目です。

SHIRITAIのチャット画面。自己紹介ボットが、教えた情報だけをもとに質問へ回答している例

教えていないことは推測で答えません。営業の場面では、知らないことを適当に答えられるほうが困るので、ここは大事なところだと思います。

3. 商談の前に、相手のことが分かっている

やり取りは記録に残ります。何を聞かれたか、どの条件を気にしていたか。これが分かった状態で商談に入れると、最初の30分を確認作業に使わずに済みます

問い合わせが来る前の相手にこちらから声をかけて、電話の前に会話を読んでおく進め方はインサイドセールスとチャットボットに分けて書きました。

SHIRITAIの利用履歴画面。実際に来た質問(費用はいくら? など)と利用回数180回が時系列で残る

商談を始める前に分かっていること

記録の読み方そのものは会話ログとは?チャットボットの記録から「お客さまの本音」を見つける読み方と活かし方にまとめています。

4. 資料やページを、会話の中で渡す

営業の往復でもうひとつ多いのが、資料を送るだけのやり取りです。「詳しい資料はありますか」と聞かれて、メールに添付して送る。返事が来るまで数日空いて、また質問が届く。

SHIRITAIは文章だけでなく、画像や動画、該当ページへのリンクを添えて答えられます。カタログの該当ページ、施工の様子を撮った動画、料金の一覧。文字で説明しづらいものほど、見てもらったほうが早く伝わります。

この使い方が効くのは、製品の違いを説明する場面です。「AとBはどう違うのか」という質問に、仕様表と写真を一緒に返せると、次の質問が「じゃあAで見積もりを」に変わります。説明の往復を1回減らせると、商談までの日数がそのぶん縮みます

こんな質問に、こう答えます

商談の前に届く質問と、登録した内容から返る答えの例です。

登録した内容:最小ロットは100個から。50個以下は別途相談。単価は数量帯で変動

質問

とりあえず30個くらいで試したいんですが、無理ですか

回答

標準の最小ロットは100個からとなっております。50個以下のご注文は、内容によって個別にご相談を承っています。お試しでのご検討でしたら、用途と時期をお聞かせいただければ、担当者から可否と条件をご案内いたします。

「たぶん無理だろう」と思った相手は、フォームを送りません。例外があることを伝えられると、相談が表に出てきます。

登録した内容:料金は数量と仕様で変わる。概算の考え方は案内し、正式な見積もりは担当者が出す

質問

だいたいでいいので、いくらくらいか教えてもらえますか

回答

ご料金は数量と仕様によって変わるため、金額の目安をお伝えするには数量と用途をお伺いする必要があります。差し支えなければ、ご検討中の数量とお使いになる場面をお聞かせください。正式なお見積もりは担当者から改めてご提示いたします。

金額を答えさせないまま、話を前に進める形です。ここで数字を言い切らせると、後から動かせなくなります。

検討が進んでいる相手を、担当者へ渡す

質問

他社と比較していて、御社のほうが合いそうなんですが一度話せますか

回答

ありがとうございます。担当者におつなぎしますので、ご検討の背景と、比較されている点をお聞かせいただけますか。事前に伺えていると、当日その部分から具体的にお話しできます。

ここで聞いた内容が、そのまま商談の入り口になります。渡す前にひと言もらっておくかどうかで、初回の密度が変わります。

困りごと別|SHIRITAIで解決できること10

左が営業の現場でいま起きていること、右がSHIRITAIでどう受けられるかです。

いま起きていること SHIRITAIでどう受けるか
商談前の同じ質問に毎回メールを書いている 料金の条件や納期の目安を登録して自動で返す
夜間や休日の問い合わせを取りこぼしている 時間帯に関係なく一次対応が動く
担当者によって伝える条件が違う 登録した内容が答えの正本になる
条件が合わない相手にも同じ時間を使っている 条件の説明を先に済ませ、合う相手だけが残る
検討が進んでいる相手に気づけない 聞かれた内容から関心の強さが見える
初回商談が確認作業で終わる やり取りの記録を見てから臨める
電話するほどでもない相手に接点がない 連絡先を書かずに聞ける窓口になる
資料を送るだけの往復が多い 該当ページや資料を会話の中で案内する
金額を勝手に答えられるのが怖い 金額は担当者が出す、という線を設定できる
営業が本来の仕事に戻れない 任せる範囲を決めて、商談と提案に時間を寄せる

全部を一度にやる必要はありません。よく聞かれる条件を3つ登録するだけでも、届くメールの本数は変わってきます。

よくある質問

見積もり金額まで自動で出せますか?

おすすめしません。数量や仕様で変わる金額を自動で言い切ると、あとから条件を調整できなくなります。料金の考え方と、条件によって変わることまでを答えさせて、金額は担当者が出す形にしておくほうが安全です。相手にとっても、目安が分かれば十分な場面が多いはずです。

問い合わせの質が下がりませんか?

入り口を広げるので、条件が合わない相談も入ってきます。ただ、その手前で条件を説明できていれば、合わない相手は自分で判断して離れます。むしろ、これまで営業がメールで説明していた部分が先に済むぶん、残った相談は話が早くなります。

営業担当ごとに違う言い方をしているのですが、どう揃えますか?

揃えるべきなのは言い回しではなく、条件・例外・次にしてもらうことの3つです。「100個から。50個以下は相談。相談先は担当者」まで決まっていれば、文面の細かい違いは問題になりません。ここを決める作業自体が、社内の認識を揃える機会になると思います。

どこに置くのが効きますか?

料金ページと製品ページです。どちらも検討している人が見ているページで、疑問がいちばん出やすい場所でもあります。会社概要や採用ページに置いても、営業の役には立ちません。置き場所の考え方は問い合わせフォームとチャットボットの違い|フォームで足りる場合と、足りない場合にも書いています。

効果はどう測ればいいですか?

問い合わせの総数ではなく、営業が直接対応した件数と、そのうち商談になった件数を見てください。総数はたいてい増えます。測り方そのものはチャットボットのKPI設定と効果測定にまとめています。

まとめ

営業でチャットボットを使う目的は、売ることそのものではなく営業でなくてもできる仕事を営業の手元から外すことだと思います。料金の条件、最小ロット、納期の目安。これらを先に答えられる状態にしておくだけで、営業が向き合う相手の数と質が変わってきます。

金額と判断は営業が持つ。その線を引いたうえで、手前の説明を任せる。順番としては、①よく聞かれる条件を3つ登録する ②金額は担当者が出す、という線を決める ③商談前に記録を見る習慣をつける、です。実際の答え方は無料トライアルで自社の条件を登録して確かめてみてください。

SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。

利用シーン

製造業の受注前問い合わせをAIで自動化|OEM・最小ロット・納期相談を24時間対応

製造業サイトに届く「最小ロット」「OEM対応」「納期」「対応材質」などの定型質問をSHIRITAIが24時間で一次対応。図面PDFや材質比較表も会話の流れで提示し、商談化する案件だけを営業に引き継ぎます。

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