費用・選び方 2026.08.21

MAツールとチャットボットは、どちらが先か|送る側と、来た瞬間の役割

MAツールとチャットボットは、どちらが先か|送る側と、来た瞬間の役割

MAツールとチャットボットは、担う場面が違います。MAツールはこちらから送って、見込み客を育てていく側、チャットボットはサイトに来た人へその場で答える側です。運用に回せる人が少なく、サイトに人は来ているなら、来た瞬間を受ける側から始めるほうが早く動きはじめると思います。

よく聞かれるのが、片方を入れればもう一方は要らないのか、という点です。MAは連絡先を集めて育てていく側、チャットボットはまだ名前も分からない相手と話す側なので、置き換えというより、受け持つ場所が違うという話になります。

MAツールを調べたら、運用する人が要ると言われた

展示会で名刺を集めた。メールを送る先も、少しずつ増えてきた。ところが、送ったあとに何が起きているのかは誰も追えていない。見込み客を育てる道具はないかと調べはじめて、MAツールという名前にたどり着いた方は多いのではないかと思います。

MAツール(マーケティングオートメーション)は、集めた見込み客の情報をためて、メールの配信や、関心の高さの点数付けを自動で回すための道具です。話を聞きに行くと、たいてい同じことを言われます。運用する人が要ります、と。

これは売る側の脅し文句ではなく、おそらく本当のことです。送る文面を毎回つくり、送る相手を分け、反応を見て次の一手を決める。この一周を回す人がいないかぎり、道具だけ置いても動きません。

新規顧客・販路の開拓で何に困っているかを聞いた調査があります。2024年版小規模企業白書が引用した大同生命サーベイ(2023年4月度調査、図中n=6,869、複数回答)では、「開拓に必要な人材の不足」が41%で最も多く挙がっていました。手が足りないから道具を探しているのに、その道具を動かすのにまた手が要る。この順番のねじれが、検討を止めているのだと思います。

そこで一度、機能の優劣ではなく、それぞれが担当している時間帯から整理し直してみます。

二つの道具は、争っていない

MAツールとチャットボットを比較表に並べて、どちらが優れているかを決めようとすると、たいてい話がこじれます。守備範囲が重なっていないからです。

送る側と、来た瞬間の側が担当している時間帯

MAツールが働くのは、相手が自社サイトの外にいる時間です。名刺を交換した相手、資料を持ち帰った相手が、こちらのことを忘れかけている。その相手に、こちらから届けて思い出してもらう。ここが持ち場になります。

チャットボットが働くのは、相手がサイトに来ているあいだの、長くても数分です。料金のページを開いて、下までスクロールして、何も押さずに戻る。この短いあいだに声をかけられるかどうかが、こちら側の仕事です。

この二つは、同じ相手の別の時間を見ています。送る側がうまくいってサイトに来てもらえても、来た瞬間に誰も声をかけなければ、そこで話は終わります。逆に来た瞬間の受けがよくても、そもそも思い出してもらえなければ、来訪自体が起きません。片方が欠けると、もう片方の成果も見えなくなる関係です。

並べてみると、要るものが違う

2つの列で見比べると、必要になるものの違いがはっきりします。

送る側(MAツール) 来た瞬間の側(チャットボット)
相手がサイトの外にいるときに働く 相手がサイトの中にいるときに働く
名簿が要る(連絡先を持っている相手にしか届かない) 名簿が無くても動く(誰が来ても声はかけられる)
思い出してもらうのが仕事 いま迷っている人を止めるのが仕事
反応は、開封とクリックで見る 反応は、声かけへの返事と聞かれた質問で見る
文面をつくり、送る相手を分ける人が要る 答えを登録し、声をかける条件を決める人が要る
最初の1本を出すまでに、名簿と配信の設計が要る 最初の1本を出すまでに、条件と文面が1つ要る

2行目の名簿のありなしが、順番を決めるときにいちばん効いてきます。

人手が足りない会社は、どちらから手を付けるか

ここは会社の状況で変わるので、どちらが正解とは言えません。ただ、判断の軸なら渡せます。

どちらから手を付けるかの判断の軸

名簿がすでにあり、送る文面をつくれる人がいて、毎月それを続けられる。この3つが揃っているなら、送る側から組んでいくのが素直だと思います。手元にある名簿は、放っておくと古くなるだけですから。

一方、名簿はこれから作る段階で、それでも検索や広告からサイトには人が来ている。この状態なら、来た人を取りこぼさない側から手を付けたほうが早く動くことが多いです。理由は2つあります。

ひとつは、名簿が要らないこと。誰が来たのか分からなくても、来たという事実さえあれば声はかけられます。もうひとつは、はじめの1本が短いことです。声をかけるページと、何秒とどまったら出すかを決めて、文面を1つ書く。ここまでで最初の1本が動きはじめます。

ただし、そもそも来ている人がほとんどいないサイトでは、この順番は効きません。声をかける相手がいないからです。その場合は、来てもらう手立てのほうが先になります。この見極めはチャットボットの選び方を整理するで、機能比較の前に決めることとして扱っています。

SHIRITAIが持っているものと、持っていないもの

自社の製品の話に入る前に、線を引いておきます。SHIRITAIはMAツールではありません。関心の高さの点数付けも、メールのシナリオ配信も、顧客管理システムとの連携も持っていません。ここを曖昧にしたまま検討を進めると、契約したあとで話が食い違います。

SHIRITAIが持っているもの SHIRITAIが持っていないもの
条件を決めた先回りの声かけ(トリガー) 見込み客の点数付け(スコアリング)
登録した内容にもとづく回答 メールのシナリオ配信・ステップ配信
チャットの中で出す問い合わせフォームと資料ダウンロード 顧客管理システムとの連携
問い合わせ・資料請求・有人対応の依頼を、担当者へメールで自動通知 見込みの高さを点数にして知らせる仕組み
トリガーごとの表示回数・反応数・反応率 メールの開封やクリックを個人ごとに追いかける仕組み
受信内容の管理(対応状況とメモ)と、URLに付けた目印での絞り込み 来訪した会社名の特定

SHIRITAIの詳細設定画面。チャットボットモードで「営業AIモード(先回りで声かけ)」を選べる

詳細設定でチャットボットのモードを「営業AIモード」に切り替えると、管理画面のサイドバーに「トリガー」という項目が出てきます。ここが、来た瞬間の側を担当する部分です。

右の列を見て「うちにはこれが要る」と思われたなら、その判断は正しいはずです。名簿がすでに数千件あって、業種や役職で送り分けたいという段階なら、MAツールの領域です。逆に、右の列は当面使う予定がなく、来た人への対応だけが空いているなら、左の列でまかなえる範囲から始めるのが近道になります。

シリタイ

比べるときは、できることの一覧より、できないことの一覧を先にもらうほうが早く決まるかもしれません。

組み合わせるなら、この形が現実的です

両方を持つ会社が、実際にどうつなぐか。難しい連携の話ではなく、4つの手順で足ります。集めて終わりにしない設計そのものはチャットボットのマーケティング活用にも書きました。

配信とチャットボットをつなぐ4つの手順

1. 配信するURLに、目印を付ける

メールやDMに載せるリンクの末尾に、どの配信から来たかが分かる目印を付けます。?from=mail0821 のような形です。SHIRITAI側では、受け取る目印の名前をカンマ区切りで登録しておきます。登録した名前のものだけが記録に残る作りなので、余計な情報まで拾うことはありません(値は200文字までです)。

渡し方はURLに付ける以外に、埋め込みコードの属性で渡す、ページ側の変数で渡す、の3通りが用意されています。詳しくはURLパラメータ受け渡しのページにまとめてあります。

2. 目印の付いた人にだけ、続きの声かけを出す

トリガーの条件は「どこで・どこから来た人に・いつ・誰に・何回・何を」の順に決めていきます。目印の有無は、いま見ているページで判定するか、最初に開いたページで判定するか、どちらでもよいかを選べます。配信のリンクを踏んだあとサイト内を移動した人にも出したいなら、最初に開いたページで判定しておくと外れません。

文面は「はじめまして」ではなく、配信の続きから始められます。最初の一声にAIを使わない作りなので、開いた瞬間に間が空くこともありません。全画面をふさぐ出し方にもなりません。回数の制限も、条件に合えば毎回/1回の訪問につき1度/同じ訪問者には一度だけ、から選べます。

3. 何を聞かれたかが、目印つきで残る

SHIRITAIの利用履歴画面。実際に来た質問(費用はいくら? など)と利用回数180回が時系列で残る

利用履歴に残るのは、実際に来た質問そのものです。目印を登録してあれば、その値で絞り込めますし、書き出したCSVにも param:キー名 の列で出てきます。「8月21日の配信から来た人は、何を気にしていたか」を後から並べて読めるようになります。次の配信の文面は、ここから拾うのがいちばん外れないのではないでしょうか。

4. 反応があった相手に、人が動く

会話の途中で問い合わせフォームを出せますし、資料と引き換えに連絡先を受け取ることもできます。届いた分は管理画面に集まり、対応状況とメモを付けられます。届いた時点で担当者へメールが自動で届きますので、気づかないまま半日置く、ということにはなりません。一方で、顧客管理システムに書き込んだり、見込みの高さを点数にして知らせたりはしません。誰がどう動くかを決めるのは人の仕事です。窓口の作り方はチャットボットでリード獲得を強化するで3つの導線に分けて書いています。

効いているかどうかは、数字で見る

SHIRITAIのアナリティクス「先回り営業(トリガー別)」。表示回数36・反応9・反応率25%など、声かけの効果を数字で確認できる

アナリティクスには、トリガーごとの表示回数・反応数・反応率が並びます。画面の例では、ある声かけが36回出て9回の反応があり、反応率25%と出ています。反応率が低い声かけは、条件が合っていないか、文面が的を外しているかのどちらかです。条件を1つ変えて、翌月の数字を見比べる。この繰り返しが運用の中身になります。測り方全体の話はチャットボットのKPI設定と効果測定にまとめました。

選ぶときに見るところは、3つで足ります

誰が運用するか

いちばん最初に決めるのはここです。名前が挙がらない道具は、たいてい止まります。営業の誰かが片手間で見るのか、総務が月に一度だけ触るのか。担当が片手間なら、設定の数が少ないほうを選ぶことになります。専任がいない前提で選ぶときの条件は、中小企業のAIチャットボット選びに整理してあります。

止めたときに、何が残るか

使うのをやめたとき、手元に何が残るか。聞かれた質問の記録が書き出せるかどうかは、確認しておいて損はありません。SHIRITAIの利用履歴はCSVに書き出せるので、質問の一覧は自社の資料として残ります。集めた連絡先や会話の記録が持ち出せない道具だと、乗り換えのたびに振り出しに戻ります。

月々いくらか

月額が売上の何日ぶんにあたるかで見ると、社内での説明もしやすくなるはずです。SHIRITAIは月額9,800円から用意しています。価格の決まり方そのものはAIチャットボットの料金・費用相場で扱っています。

実際の声かけと、返ってくる答え

登録した条件:URLに from=mail0821 が付いている人が、料金ページで15秒とどまったら

声かけ

先ほどのご案内からありがとうございます。料金の決まり方で引っかかるところがあれば、この場でお答えします。

返事

社員10人ですが、いくらになりますか

回答

月額9,800円のプランからご用意しています。プランごとの違いは料金ページにまとめておりますので、ご覧になりたければこの場でご案内します。ご利用の想定がお決まりでしたら、どのプランが合いそうかもお答えできます。

配信から来たことが分かっているので、最初の一言を「はじめまして」から変えられます。

登録した条件:2回目以降の訪問で、導入の相談ページを開いたら

声かけ

先日お読みいただいた資料で、気になったところはありましたか。運用の手間についてよくいただく質問をまとめてあります。

返事

設定は結局、誰がやることになりますか

回答

最初に答えを登録する作業と、声をかける条件を決める作業の2つです。答えの登録はよく届く質問から始めていただければ足ります。条件のほうは、管理画面のAIアシスタントに「料金ページを15秒見ている人に声をかけて」と書いていただくと、条件と文面まで作ります。

「◯回目以降の訪問」という条件も使えます。ただしこの回数はページを読み込むたびに増えるので、初回の訪問でも2ページ目からは対象になります。

登録した内容:SHIRITAIはメールを配信する機能を持たないこと、URLの目印で配信からの来訪が分かること

質問

いま使ってるメール配信のツールと、つなげられますか

回答

SHIRITAIにはメールを配信する機能はございません。ただ、配信されるURLに目印を付けていただければ、その配信から来られた方だと分かる形で声かけを出し分けられます。会話の記録にもその目印が残りますので、どの配信から来た方が何を聞かれたかを後から絞り込んでご覧いただけます。

持っていないものは、持っていないと答えます。ここを曖昧にすると、後の話が食い違います。

困りごと別|SHIRITAIで解決できること10

左が現場でいま起きていること、右がSHIRITAIでどう受けられるかです。

いま起きていること SHIRITAIでどう受けるか
配信の設計まで手が回らない 声をかける条件を1本つくれば、その範囲から動きはじめる
送ったメールに反応が無く、次の一手が無い 配信のURLに目印を付け、来た人にその続きの声かけを出す
誰が来ているのか分からない 実際に聞かれた質問が利用履歴に残り、目印で絞り込める
サイトには来ているのに問い合わせまで進まない 会話の途中でフォームを出し、ページを移らせずに送信まで受ける
資料だけ見て帰ってしまう 資料と引き換えに連絡先を受け取り、申込者に自動でメールを送る
名簿がまだ無い 名簿が無くても、来た人には声をかけられる
声をかけすぎて嫌がられそう 1回の訪問につき1度、同じ訪問者には一度だけ、など回数を決められる
効果を社内に説明できない トリガーごとの表示回数・反応数・反応率が数字で出る
専任がいない 管理画面のAIアシスタントに書けば、条件と文面まで作れる
どのページで声をかけるか決められない URLに含む・このパスで始まる・完全一致などから指定できる

全部を一度にやる必要はありません。上から2つか3つ、いま困っている順に手を付ければ足ります。

よくある質問

MAツールとチャットボット、両方を入れる必要がありますか?

両方あると担当する時間帯が埋まりますが、同時に始める必要はないと思います。名簿がすでにあって送る人がいるなら送る側から、名簿はこれからでサイトには人が来ているなら来た瞬間の側から。どちらか片方が回りはじめてから、もう片方を足すほうが続きやすいはずです。

SHIRITAIはMAツールの代わりになりますか?

なりません。関心の高さの点数付け、メールのシナリオ配信、顧客管理システムとの連携は持っていません。SHIRITAIが担当するのは、相手がサイトに来ているあいだの数分だけです。名簿への配信を自動化したい場合は、その用途の道具を別に検討してください。

メールを開いた人が誰なのか、チャットボット側で分かりますか?

分かりません。SHIRITAIはメールのクリックを個人に結びつける仕組みを持っていませんし、来訪した会社名を特定することもしません。分かるのは、URLに付けた目印から「どの配信から来た人か」までです。個人を特定するのではなく、配信ごとのまとまりで見る道具だとお考えください。

専任がいなくても運用できますか?

担当者の名前を1人決められるなら、動くと思います。やることは、よく届く質問の答えを登録することと、声をかける条件を決めることの2つです。条件は管理画面のAIアシスタントに言葉で書けば作れますし、毎月見るのはトリガーごとの反応率と、答えられなかった質問の2つで足ります。

費用はどれくらいですか?

SHIRITAIは月額9,800円から用意しています。プランごとの違いは料金ページをご覧ください。比べるときは、道具の値段だけでなく、それを動かす人の時間もあわせて並べると判断しやすくなります。

まとめ

MAツールとチャットボットは、同じ相手の違う時間を担当しています。送る側は、相手がサイトの外にいるあいだ。来た瞬間の側は、相手がサイトにいる数分間。どちらが優れているかではなく、いま自社に空いているのはどちらの時間帯かで選ぶと、話が早く進むと思います。

手順としては、①名簿があるかどうかを確かめる ②運用する人の名前を決める ③空いている時間帯の側から1本だけ動かす、の順です。来た瞬間の側から試してみるなら、無料トライアルで条件を1本だけ作って、反応率がどう出るか見てみてください。声かけの仕組みそのものは営業AIモードのページにまとめてあります。

SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。

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