活用方法 2026.05.18

ECサイトのチャットボット活用|「買う直前の質問」に答えて、かご落ちを減らす

ECサイトのチャットボット活用|「買う直前の質問」に答えて、かご落ちを減らす

ECサイトのチャットボットは、商品データを読んで、買う直前のためらいにその場で答える窓口として置くのが基本になります。よくある質問を並べるだけでは、サイズや在庫のように商品ごとに答えが変わるものに届かず、肝心なところが「お問い合わせください」で止まってしまうためです。

クーポンやおすすめを出すWeb接客のポップアップと、同じ枠で語られることがあります。あちらは店側のタイミングで出るもの。ここで扱うのは、買う人のほうから聞いて答えが返る窓口のほうです。

夜10時、カートに入れたまま帰っていくお客さま

ECサイトのアクセスがいちばん増えるのは、仕事が終わった夜の時間帯です。商品を見て、カートに入れて、最後にふと手が止まる。「このサイズで合うのかな」「送料はいくらだろう」「あすまでに届く?」。

その場で聞ける相手がいれば買っていたはずのお客さまが、確認できないまま画面を閉じる。翌朝メールで問い合わせをくれる方はごく一部で、多くは他のサイトで買って終わりです。いわゆる「かご落ち」の少なくない部分は、この「買う直前のちょっとした質問」に答えられないことで起きています。

この記事は「どう設計するか」を扱います。入れるかどうかをまだ決めていない段階でしたら、ECサイトのチャットボット導入|入れる前に決める3つと、向かないケースのほうから読むと順番がつかみやすいはずです。

買う直前の質問は、3種類に分かれる

ECサイトに届く質問を分解すると、だいたい次の3つに分かれます。

ECサイトで出る買う直前の3つの質問:商品のこと(サイズ・素材)、選び方のこと(比較・おすすめ)、買い方のこと(送料・在庫・納期)

① 商品のこと

「サイズは?」「素材は?」「洗濯機で洗える?」。答えは商品ページのどこかに書いてあることが多いのですが、お客さまは探すより聞きたいのです。長い商品説明の中から見つけてもらうのを期待するより、聞かれたら即答できる窓口があるほうが確実です。

② 選び方のこと

「AとBはどう違う?」「4人家族ならどのセットがいい?」。これは商品ページには書けない質問です。複数の商品を横断して、条件に合うものを提案する必要があります。店舗なら店員さんが担っている役割で、ECでいちばん抜け落ちやすいところです。

③ 買い方のこと

「送料はいくら?」「あす届く?」「ラッピングできる?」。購入直前の最終確認です。ここで数分でも待たせると、購入の熱は冷めていきます。

シナリオ型のチャットボット(決めた選択肢を順にたどる方式)は①と③の一部には対応できますが、②の「条件に合う商品を選んで提案する」はほぼ対応できません。ボタンを押していく方式では、お客さまの自由な条件を受け取れないからです。

「商品データベース×AI」という答え方

そこで考え方を変えます。質問と回答を一問一答で用意するのではなく、商品の情報そのものをAIに教えておき、質問に応じてAIが商品を選んで答える方式です。

商品データベース×AIが答えるまでの流れ:商品を登録、質問が届く、AIが商品を照合、商品カードで回答

商品名・説明・価格・画像・商品ページのURLをデータベースとして登録しておくと、「4人家族向けのセットはどれ?」という自由な質問に対して、AIが条件に合う商品を選び、画像とリンク付きの「商品カード」で答えます。お客さまはその場で納得して、そのまま商品ページへ進めます。

この方式の良いところは、登録した商品情報の範囲でしか答えないことです。汎用のAIのように、それらしい作り話をする心配がありません。汎用AIをそのまま使う場合との違いはChatGPTと業務用チャットボットの違いで詳しく書いています。

SHIRITAIでの実践:商品を登録して、カードで答えさせる

SHIRITAI(シリタイ)は、この「商品データベース×AI」を軸にした生成AI型チャットボットです。実際の画面で流れを見てみます。

管理画面の商品リストに、商品を登録していきます。名前・カテゴリー・商品ページのURL・画像・説明を入れるだけです。CSVでの一括登録にも対応しているので、商品数が多いECでも移行できます。

SHIRITAIの商品追加画面。商品名・カテゴリー・URL・商品画像・商品概要を登録する

登録した商品は一覧で管理でき、価格や在庫状況の変更もここで完結します。

SHIRITAIの商品リスト管理画面。登録済み商品の一覧と編集

お客さま側の画面では、質問に対してAIが文章で答え、あわせて画像や関連ページを提示します。文字だけでは伝わりにくい商品も、目で見て納得してもらえます。

SHIRITAIのチャット画面。質問に対してAIが見出しつきの丁寧な回答を返している実例

シリタイ

商品説明の文章をそのまま貼るより、「誰向けか」「何人用か」「どんな場面で使うか」を書き足しておくと、②の「選び方の質問」への提案精度がぐっと上がります。

導入前に用意しておきたいもの

ECサイトでチャットボットを始めるときの持ち物は、次の3つです。

  • 商品情報の一覧:名前・価格・説明・URL・画像。ECの商品マスターがあればほぼ流用できます
  • 買い方の情報:送料・配送日数・返品条件・支払い方法。③の質問はここから答えます
  • よくある質問の上位20件:過去のメール・電話の問い合わせから拾います

そろえてから公開までの手順は、チャットボット導入の進め方で5ステップに整理しています。

回答の質を上げる、商品データの書き方のコツ

同じ商品を登録しても、書き方ひとつで「選び方の質問」への答えの質が変わります。コツは、スペック表の転記で終わらせないことです。

  • 「誰向けか」を書き足す:「4〜6人用」「一人暮らし向け」「初心者でも組み立て10分」。お客さまの条件と結びつく言葉が、AIの提案の手がかりになります
  • 使う場面を書く:「ベランダでのBBQに」「オフィスの来客用に」。場面の言葉で聞かれたときに、その商品へたどり着けます
  • よく比べられる商品との違いを一言:「Aより軽く、収納は小さめ」。比較の質問に、根拠を持って答えられるようになります
  • 買い方の情報は商品と分けて登録する:送料・返品・配送日数は共通ナレッジとしてまとめて登録すると、更新が1箇所で済みます

書き方に迷ったら、実際に届いた質問メールを見返すのが早道です。お客さまが使った言葉をそのままデータに反映すると、次の同じ質問には即答できるようになります。会話の記録を使った育て方は会話ログとは?チャットボットの記録から「お客さまの本音」を見つける読み方と活かし方で詳しく書いています。また、夜間の質問対応がECの売上にどう効くかは夜間・休日の問い合わせを取りこぼさない方法もあわせてどうぞ。

困りごと別|SHIRITAIで解決できること10

ECの現場で起きていることを並べます。左がいまの状態、右がSHIRITAIでどう受けられるかです。

いま起きていること SHIRITAIでどう受けるか
買う直前の質問に答えられず、かご落ちしている 商品ページとカートの手前に置いて、その場で答える
サイズが分からず購入をためらわれている 採寸の考え方や選び方を登録しておき、判断できる状態にする
送料や返品条件を毎回説明している 条件と例外を登録して自動で返す
夜に届いた質問に翌朝気づく 時間帯に関係なく一次対応が動く
注文後の「いつ届く」に手を取られている 確認の手順を案内し、個別の話は担当者へ渡す
商品ページのどこが伝わっていないか分からない 実際に聞かれた言葉が利用履歴に残る
在庫や価格の誤案内が怖い 変わる情報は答えさせず、商品ページへ案内する形にできる
セールのたびに条件の問い合わせが増える 期間中の条件を登録しておけば、そこで片づく
問い合わせ対応で販促の時間が取れない 定型の対応が減り、人の時間を企画に回せる
設置や入れ替えに手が回らない 発行されたコードを貼るだけで置ける

全部を一度にやる必要はありません。送料・返品・支払い方法の3つを登録するだけでも、届く質問はかなり減るはずです。

よくある質問

在庫数や価格は自動で反映されますか?

登録した内容をもとに答える仕組みなので、変わり続ける数字は更新が前提になります。実務では、在庫の残数を答えさせるより商品ページを見てもらう案内にしておくほうが安全です。

商品数が多いのですが、全部登録が必要ですか?

いいえ。まず登録すべきなのは、全商品に共通するルール(送料、返品、支払い方法、配送日数)です。届く質問の多くはこちらです。商品ごとの細かい仕様は、よく聞かれるものから足していけば足ります。

どのページに置くのが効きますか?

商品ページと、カートに入れた直後です。よくある質問ページの下だけに置くと、たどり着ける人が限られます。迷っている本人がいる場所に置くのが基本です。

注文後のトラブル対応も任せられますか?

一次受けまでにとどめることをおすすめします。「いつ届くか」「どこに連絡すればよいか」の案内は任せられますが、破損や遅延の対応そのものは人が受けるべきものです。謝ってから担当者につなぐ形にしておくと、こじれにくくなります。

そもそもうちのECに必要か分かりません。

届いている問い合わせを「ルールを聞かれているもの」「選ぶのに迷っているもの」「注文後の個別の話」の3つに分けてみてください。判断のしかたはECサイトのチャットボット導入に書いています。

まとめ:店員さんのいないECに、聞ける窓口を

実店舗なら当たり前にいる「聞ける相手」が、ECにはいません。買う直前の3つの質問(商品のこと・選び方のこと・買い方のこと)にその場で答えられるようにすることは、値引きやポイントより先に手をつけたい、確実な売上対策です。

なお、注文後の「荷物はどこ?」という配送側の問い合わせ対応は物流会社のチャットボット活用で扱っています。

SHIRITAIなら、商品データベースを登録するだけで、深夜でも「選び方の相談」に乗れる窓口がサイトに常駐します。無料トライアルで、主力商品10点から試してみてください。

SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。

利用シーン

ECサイトの離脱を防ぐAIチャットボット|サイズ相談・在庫確認・配送FAQを24時間自動化

ECサイトのカゴ落ちと営業時間外の問い合わせをAIチャットボットで解消。商品DB連携でサイズ・在庫・配送・返品をその場で回答し、CVR改善と客単価向上、有人切替まで一気通貫で自動化します。

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