導入・運用ノウハウ 公開 更新

社内問い合わせのフローを決める|受付から解決までの4段階

社内問い合わせのフローを決める|受付から解決までの4段階

社内問い合わせのフローは、突き詰めると4段階です。受ける・分ける・答える・残す。このうち止まるのはほぼ「分ける」ところで、しかも原因は決まっています。誰が答えるかの基準が、人によって違うのです。

基準は内容ではなく権限で引くと、迷いが減ります。この記事では、そのままフローチャートに落とせる形で整理しました。

問い合わせは4つの関門を通る

社内問い合わせが通る4つの関門(受ける・分ける・答える・残す)

受ける

入口はメール・チャット・電話・口頭と複数あって構いません。決めるのは、どこに集めるかです。集める場所が決まっていないと、次の「分ける」に進めません。集め方は社内問い合わせの管理方法にまとめてあります。

分ける

ここが本題です。自分たちで答えるのか、担当部署に渡すのか。ベテランは自分で調べて答え、新しい人は全部を上に上げる。同じ質問なのに、扱いが違うという状態が生まれます。

答える

誰が、いつまでに。この2つを決めておきます。「できるだけ早く」は決めていないのと同じなので、当日中・翌営業日中・3営業日以内、のように区切ってください。

残す

いちばん飛ばされやすいところです。答えた内容が残っていないと、次に同じ質問が来たときにまた調べ直すことになります。

「分ける」の基準は、権限で引く

誰が答えるかを権限で線引きした表

内容で線を引こうとすると、「これは制度の話なのか運用の話なのか」で迷います。権限で引けば、迷いません。金額を変える、納期を約束する、例外を認める。この3つは窓口では持たない、と決めるだけでかなりはっきりします。

シリタイ

線引きに迷ったら、「窓口が約束していいことか」で考えてみてください。金額・納期・例外の3つは会社としての約束になるので、窓口では持たない。この一言があるだけで、担当者が抱え込む場面がかなり減ります。

フローチャートは1枚に収める

分岐を増やすと、誰も見なくなります。目安は分岐3つまで、A4で1枚です。実際に使われているフローチャートは、たいていこのくらいの大きさに収まっています。

  • この質問は、答えが1つに決まるか → はい:窓口で答える
  • いいえ → 権限が要るか → はい:責任者へ
  • いいえ → 担当部署へ渡す(渡し先と期日を記録)

回らなくなる3つの詰まり

問い合わせフローが回らなくなる3つの詰まり

渡した先から戻ってこない

いちばん多い詰まりです。渡した時点で窓口の手を離れてしまい、その後どうなったか誰も追いかけません。聞いた本人が数日後に「あの件どうなりました?」と再度聞いてきて、そこで初めて止まっていたと分かる。この往復が、いちばんもったいないところです。

直し方はひとつで、渡すときに渡し先と期日を残すことです。週に一度、期日を過ぎているものだけ見る時間を5分取れば、放置はなくなります。

急ぎの判断が人によって違う

「急ぎ」と書かれていても、本当に急ぐものと、そう書いただけのものが混ざります。定義を決めてください。止まっている業務がある、期限が今日中、外部との約束がかかっている。この3つのどれかに当てはまるものだけを急ぎ扱いにする、といった具合です。

答えた内容が残らない

完了の欄に「対応済み」とだけ書いていると、記録としてはほぼ使えません。答えた文面をそのまま残すだけで、次に同じ質問が来たときに使えますし、よく来る質問を洗い出す材料にもなります。

SHIRITAIだと、フローの前半が短くなる

ここからは実際の画面です。上で書いたことが、どの画面にあたるかをお見せします。

答えが1つに決まる質問は、フローに乗らない

受ける・分けるの2つの関門を通らずに終わります。

知識に登録した内容から、文章で答えているところ。

知識に登録した内容から、文章で答えているところ。(物流・運送)

決められない話は、推測せずに渡す

「窓口が約束していいことか」の線引きが、そのまま動きになります。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。(AI自動応答)

渡した先の状態と、社内メモ

渡しっぱなしにならないよう、状態を持てます。

進行中の会話の一覧。往復数と状態を見てから参加できます。

進行中の会話の一覧。往復数と状態を見てから参加できます。(会話への割り込み)

届いたものを、種別と対応状況で追う

戻ってこない案件を見つける画面です。

種別・対応状況での絞り込みと、受信した内容の一覧。

種別・対応状況での絞り込みと、受信した内容の一覧。(受信内容の管理)

やりがちな失敗

フローチャートを作り込みすぎる

分岐が10個あるフローチャートは、対応の最中には見られません。1枚に収まらないなら、それは決めきれていないということかもしれません。

「柔軟に対応」と書く

親切に見えますが、現場は判断を丸投げされたのと同じです。柔軟にしたい部分こそ、誰が判断するかを書いてください。

フローを決めて終わりにする

決めた直後は守られますが、3か月もすると例外が積み上がります。四半期に一度、実際の運用とずれていないかを見る時間を取ってください。

フローを紙1枚にする

決めたフローは、A4で1枚に収めて、受ける人の手の届くところに置いてください。データで共有しただけだと、対応の最中には開かれません。

1枚に入れるのは、この4つだけです。

  • 判断の分かれ目(答えが1つに決まるか/権限が要るか)
  • 渡し先の一覧(役割で書く。人の名前では書かない)
  • 期限の目安(当日中/翌営業日/3営業日)
  • 急ぎの条件(3つまで)

細かい手順は別の文書に置いて、この1枚には載せないでください。載せた瞬間に1枚では収まらなくなり、結局見られなくなります。四半期に一度、実際の運用とずれていないかを見る時間を取れば、それで足ります。

フローに乗らない問い合わせをどうするか

どれだけ決めても、フローに乗らない相談は出てきます。よくあるのは次の3つです。

こういう相談 起きること 決めておくこと
窓口を通さず、直接来る 件数に入らない。担当者が抱える 受けてよい。ただし記録には残す
誰の担当か分からない たらい回しになる いったん窓口が預かって、割り振る担当を決めておく
相談なのか依頼なのか曖昧 期限が決まらないまま止まる 受けた側が「いつまでに何を」を確認する

1つ目を禁止すると、隠れて処理されるようになって余計に見えなくなります。受けるのは自由、記録は必須という形にするほうが、実態を把握できます。

四半期に一度、フローを見直す

決めた直後は守られますが、3か月もすると例外が積み上がります。見直しは、次の3つを聞くだけで十分です。

  • フローどおりにやらなかった件は、どんな件だったか。ここに、決めきれていない分岐が現れます
  • 渡した先で止まった件は何件あったか。期日を入れていれば数えられます
  • いちばん多かった質問は何か。同じものが3か月続いていれば、フローの前で片づける対象です

3つ目が特に大事です。フローの中でうまく回すことと、そもそもフローに乗せないことは別の改善で、後者のほうが効きます。

よくある質問

社内問い合わせのフローは、どこまで細かく決めるべきですか?

分岐3つまで、A4で1枚に収まる大きさを目安にしてください。細かく決めるほど正確になりますが、対応の最中には見られなくなります。決めるべきは、答えが1つに決まるかどうか、権限が要るかどうか、渡す先はどこか、の3点です。それ以外は現場の判断に任せて構いません。

担当者によって対応が変わってしまいます。

基準を内容で引いていると起こりやすい現象です。「これは制度の話か運用の話か」で人によって解釈が分かれるためです。金額を変える・納期を約束する・例外を認める、の3つは窓口では持たない、というように権限で引くと、経験の差が結果に出にくくなります。

他部署に渡した案件が戻ってきません。

渡すときに、渡し先と期日を記録に残してください。そのうえで、週に一度、期日を過ぎているものだけを見る時間を5分取ります。放置が起きるのは、渡した時点で窓口の手を離れて、誰も追いかけていないからです。追いかける担当を決めるだけで解決することが多いです。

「急ぎ」の判断はどう決めればいいですか?

具体的な条件を3つほど決めてください。止まっている業務がある、期限が今日中である、外部との約束がかかっている、といった形です。条件に当てはまらないものは通常扱いにします。条件が書いてあると、依頼する側も「急ぎ」と書きにくくなるので、結果として本当に急ぐものだけが残ります。

フローを決めても守られません。

守れない理由が現場にあることが多いです。入力が面倒、置き場所が遠い、決められた窓口より隣の人に聞くほうが早い。この3つのどれかであれば、ルールを強めるより手順のほうを直すべきです。四半期に一度、実際の運用とフローがどうずれているかを聞き取ってみてください。

まとめ:分けるところの基準を、先に決める

社内問い合わせのフローは、受ける・分ける・答える・残すの4段階でした。止まるのは「分ける」で、基準を権限で引くと迷いが減ります。フローチャートは分岐3つまで、A4で1枚に。渡した先の期日と、答えた内容を残す欄。この2つがあれば、たいていの詰まりは防げます。

SHIRITAIは、答えが1つに決まる質問を窓口に届く前に片づけて、判断が要る相談だけを人に渡すAIチャットボットです。フローの前半を短くしたい場合は、無料トライアルで自社の手順書を読ませてみてください。まず件数を把握したい場合は社内問い合わせが多い会社が、まず数えるものからどうぞ。

SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。

AIチャットボット、始めてみませんか?

記事に出てきたことを、自社のサイトで試せます。2週間、費用はかかりません。

無料で相談する→