LINEの自動応答とチャットボットは何が違うのか
「LINEの自動応答」と「チャットボット」は、同じものとして語られることがありますが、中身は別です。LINE公式アカウントの標準機能は、決めた言葉に決まった返事を返す仕組みで、キーワードは完全一致です。意味を読んで答えるものではありません。
意味で答える形にしたい場合は、Messaging APIで外部の仕組みとつなぐことになります。この記事では、3つの形の違いと、どこに置くかの考え方を整理しました。
3つの形がある

1. LINE標準の応答メッセージ
あいさつメッセージと応答メッセージ(一律・キーワード)です。追加費用なしで使えて、設定も画面上で完結します。制約は完全一致で、1件につきキーワードは51個まで。仕様の詳しいところはLINE公式アカウントの自動応答でできること・できないことにまとめました。
2. Messaging APIで外部とつなぐ
LINEのトーク画面はそのままに、返事を作る部分を外の仕組みに任せる形です。意味を読んで答えられるようになり、資料の中身から返すこともできます。そのぶん、外部の仕組みの費用がかかります。
3. サイトに置くチャットボット
自社のWebサイトに置く形です。いちばん大きな違いは、友だち追加が要らないところにあります。初めてサイトに来た人が、そのまま質問できます。
LINEとサイトは、届く相手が違う

ここがいちばん大事な違いです。LINEに届くのは、すでに友だち追加をしてくれた人です。つまり一度は関係ができている相手になります。
逆に、いま検討している最中の人、比較サイトから来た人、初めて名前を知った人は、友だち追加まではしません。この層に届けたい場合は、サイト側に置くことになります。
どちらか一方を選ぶ話ではない
既存のお客さまとの窓口としてLINE、初めての人との窓口としてサイト。役割が違うので、両方に置く会社も多いです。その場合に気をつけたいのが、次の点です。
両方に置くこと自体は良いのですが、答えを二重に管理しないでください。料金を変えたときに、LINEだけ古い金額を返し続ける。この事故が、いちばん起きやすいところです。
答えの元は、1つにしておく

LINE用の答えとサイト用の答えを別々に管理すると、料金や条件が変わったときに片方だけ古くなります。これは実際によく起きる事故です。
答えの元を1つ持っておいて、置き場所だけ変える。この形にしておくと、更新は1か所で済みます。
どう選ぶか
| いまの状況 | 先にやること |
|---|---|
| LINEを始めたばかり | 標準機能で十分。あいさつメッセージによくある3つを書く |
| キーワードを増やしても返らない | 意味で拾える形を検討する。完全一致の限界に当たっている |
| 問い合わせの多くが初めての人 | サイト側に置く。友だち追加の手前で止まっている |
| 電話が多くて手が回らない | LINEとサイトの両方。答えの元は1つに |
SHIRITAIの場合
ここからは実際の画面です。上で書いたことが、どの画面にあたるかをお見せします。
つなぎ方
ChatWork・LINE公式アカウント・Slackの3つから選んで接続します。

ChatWork・LINE公式アカウント・Slackの3つから選んで接続します。(外部連携)
意味を読んで答えるとは、こういうこと
3往復のやり取り。2問目以降は主語を省いても通じています。標準の応答メッセージでは作れない形です。

3往復のやりとり。2問目以降は主語を省いても通じています。(AI自動応答)
答えの元は1つ、置き場所だけ変える
ここに登録した内容が、LINEでもサイトでも同じように返ります。更新は1か所です。

ナレッジ管理。AIアシスタントは、この画面の上部のボタンから開きます。(サイト調査おまかせ)
答えられないときの行き先も、同じ
推測で答えず、お問い合わせへ案内します。

登録していないことを聞かれたとき。作らずに、お問い合わせへ案内します。(AI自動応答)
やりがちな失敗
LINEだけで完結させようとする
友だち追加をしていない人には届きません。初めての人からの問い合わせが多い商売では、サイト側にも窓口が要ります。
LINE用とサイト用で答えを分けて持つ
料金や条件が変わったときに、片方だけ古くなります。元を1つにしておいてください。
標準機能を試さずに外部の仕組みから入る
質問の種類が少ない商売なら、標準機能で足りることもあります。まず標準機能で運用してみて、完全一致の限界に当たってから次を考えるほうが無駄がありません。
費用の考え方
3つの形は、費用のかかり方も違います。比べるときは、月額だけでなく増える条件まで見てください。
| 形 | かかるもの | 増える条件 |
|---|---|---|
| LINE標準の応答メッセージ | プラン内。追加費用なし | 配信の通数(一斉配信をする場合) |
| Messaging APIでつなぐ | つなぐ先の月額・初期費用 | 会話の回数、ボットの数 |
| サイトのチャットボット | 同上 | 同上。設置ページ数が条件のこともある |
比べるときに見落とされやすいのが、設定を誰がやるかです。初期費用に設定代行が含まれるのか、自分たちで入れるのか。ここで実際の負担がかなり変わります。
両方に置いている会社の運用
LINEとサイトの両方に置く場合、日々の運用は次の形に落ち着くことが多いです。
- 答えの元は1つ。料金表・規約・手順書を1か所で管理して、両方から参照します
- 人が出る窓口も1つ。LINEから来た相談も、サイトから来た相談も、同じ担当者が同じ画面で受けます
- 記録も1か所。どちらから何を聞かれたかを、まとめて数えられる状態にします
逆に、LINEはLINE担当、サイトはWeb担当、と分けると、同じ質問への答えが食い違います。入口は2つ、中身は1つ。ここを最初に決めておくと、あとの手間がかなり減ります。
切り替えるときの手順
標準の応答メッセージから、意味で答える形に移すときは、いきなり切り替えないでください。並行させる期間を作ると安全です。
- 既存のキーワード設定を書き出す。何を設定していたかが、そのまま登録する答えの一覧になります
- 答えの元になる資料をそろえる。料金表・規約・手順書。キーワードでは答えきれなかった範囲も含めます
- 2週間、両方を動かす。標準の応答を残したまま、答えられなかった質問がどれだけ減るかを見ます
- 問題がなければ、標準側を止める。あいさつメッセージだけは残しておきます
4つ目のあいさつメッセージは、残しておくほうがいいです。友だち追加の直後に何ができる窓口かを伝える役割は、そのまま残るためです。
どちらを選んでも変わらないこと
形を変えても、次の3つは変わりません。ここは仕組みではなく、運用の話です。
- 答えの中身が古ければ、古い答えが返る。料金を変えたら、答えも直す
- 人に代われないと、行き止まりになる。判断が要る相談の行き先は必ず残す
- 何を聞かれたかを見ないと、良くならない。月に一度、答えられなかった質問を見る
3つとも、道具を変えただけでは解決しません。選ぶことより、続けることのほうが結果を左右します。
よくある質問
LINEの自動応答とチャットボットは同じものですか?
違います。LINE公式アカウントの標準機能は、決めた言葉と完全に一致したときに決まった返事を返す仕組みで、意味を読んでいるわけではありません。意味を読んで答える形にするには、Messaging APIで外部の仕組みとつなぐことになります。名前が似ているので混同されやすいところです。
LINEとサイト、どちらにチャットボットを置くべきですか?
届けたい相手で決めてください。LINEに届くのは、すでに友だち追加をしてくれた人です。初めて名前を知った人や、比較している最中の人は友だち追加まではしないので、その層に届けたいならサイト側になります。既存のお客さま向けと新規向けで役割が違うので、両方に置く会社も多いです。
両方に置く場合、答えは別々に用意するのですか?
答えの元は1つにしておいてください。別々に管理すると、料金や条件が変わったときに片方だけ古くなります。これは実際によく起きる事故です。1つの元から、LINEにもサイトにも同じ内容を出せる形にしておくと、更新は1か所で済みます。
標準機能を使わずに、いきなり外部の仕組みを入れてもいいですか?
質問の種類が多くて、キーワードでは覆えないことが分かっているなら問題ありません。ただ、質問の種類が少ない商売では標準機能で足りることもあります。まず標準機能で1〜2か月運用して、完全一致で返らなかった質問がどれくらいあるかを見てから決めると、無駄がありません。
Messaging APIでつなぐと、費用はどれくらいかかりますか?
LINE側の費用とは別に、つなぐ先の仕組みの費用がかかります。金額は選ぶサービスによって変わるので、月額と初期費用の両方を確認してください。あわせて、LINEのプランによってメッセージの配信通数の上限が変わる点も、運用の設計に影響するところです。
まとめ:違いは「意味を読むか」と「誰に届くか」
LINE標準の応答メッセージは、決めた言葉に決まった返事を返す仕組みです。意味を読んで答える形にするには、Messaging APIで外部の仕組みとつなぐことになります。もうひとつの違いは届く相手で、LINEは友だち追加をした人、サイトは初めての人にも届きます。
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SHIRITAI(シリタイ)は、HELATH株式会社が提供するAIチャットボットサービスです。